「健」とう漢字
2008 / 11 / 06 ( Thu )


 我々は康というものを追い求めます。そして私は、患者様が健康であることを願って日々の臨床をしています。

 そもそもこの健康という言葉の「」という漢字。一体どのような意味があるのでしょうか?

 「健」という字は、最も古い甲骨文字や、その次に古いとされる金文にも見られないそうで、その後の時代に作られた漢字のようです。

 まず「健」を分解してみます。
一番左のにんべんは、これは人に関係する文字であることを示しています。
次に「廴」の部分ですが、行にんべんと同じで、人間が移動する行動を示しています。
そして「聿」の部分は、意外にも筆の原字だそうです。「聿」の原字は、右手で筆を持つ様子です。

 では、筆とはどんなものか?
 まず、筆先は毛で出来ていますので、とても柔らかいものです。その柔らかい筆を使って文字の濃淡を表したり、、線の太い細いを表します。そのとき筆は紙面に対して垂直であることが大切で、標準の位置から少し力を入れて筆を下げれば太い字になり、力を抜いて筆を上に上げれば細い字になります。
 この動きを見ますと、人間が歩くときの脚の動きや、屈伸したり、伸脚するときの脚の動きにも通じるように思います。そして、筆先の毛のように、柔らかい動きが出来ると、ダンスをしたり、スポーツをしたりするときも楽なのではないかと思います。
 この筆の動きを表す「聿」に、さらに移動を表す「廴」が付いていますので、足を使って移動すること、そこに健康の第一があると、この漢字は伝えているように思います。

 “健康は足から”とも言われますが、漢字の成り立ちからも、足の大切さが分かるように思います。
 そして、人間は二足歩行をすることによって、手が自由に使えるようになり、移動も可能になり、文明の短所を築いたとも言われます。
 健康とは、足からくる身体の健康でもあり、そして、足からくる文明の健康でもあるように思います。今一度自分の足を、足元を見つめる時期なのかなと、「健」は教えてくれているように感じます。

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