小児の過保護は良くない?(2)
2008 / 07 / 17 ( Thu )
 昨日は張従正の『儒門事親』の記述から、「小児の衣服」についてお話しをしました。
 本日はその記述の続きを見ていこうと思います。

その記述の続きには、「お乳のあげ過ぎ」が書いてあります。
「『玉符潜訣論』には「嬰児の病は飽(飽食)により傷れるものである。」と言っている。今の人は稚児を養うのに、腸胃の容積(腸胃の大きさに見合った消化力)を考えずに、ただ鳴き声を聞いただけで、まさにそれをお腹が空いた印であると言っては急いでお乳を加えさせる。そして消化力を超えた量をあげてしまう。小児が生まれた頃は、(お腹が空いていなくても)よく泣くものなのに!」
 昨日書きました「小児の衣服の過剰」とともに、このような消化力を超えたお乳のあげすぎは、小児の病の二大原因の一つであると張従正は訴えております。

 当院でも小児鍼をしておりまが、疳の虫や夜鳴き、下痢や便秘など、多くの症状の原因は胃腸にあると感じます。胃腸が原因と申しますと、大人の胃腸病を思い出すかと思いますが、そういったものではなく、“胃腸の消化力”という意味です。多くの場合、胃腸の消化力が落ちていたり、生まれたばかりでまだ十分機能していない場合、または、離乳食などの時期にまだ十分な消化力がついていないといったことが原因となります。このような状況で、過剰に飲食物が入れば、それは消化不良となり、便秘や下痢など、身体の不調の原因となるのは、この張従正の記述を読んでもよくわかることだと思います。

 衣服の過剰による熱、また、過剰な飲食物による消化不良の熱、こういった過剰になった“熱”が病の原因となると張従正は伝えています。なんでも過剰になりすぎな現在、一考に値する記述ではないかと思います。


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