『ライブ帝国 RCサクセション70’s』
2008 / 03 / 26 ( Wed )
『忌野清志郎・完全復活祭 in 武道館』のライブレポートを書いてきましたが、自分自身、改めてRCサクセションが好きなりました。そこで、いろいろ調べていたら、RCサクセションの初期の映像を集めたDVDが出ていることを知りました。 フォークトリオでデビューした初期のRCサクセションは、「ぼくの好きな先生」をスマッシュヒットさせましたが、その頃、RCサクセションは、毎週、TVK(神奈川テレビ)でやっていた「ヤングインパルス」という番組に出演していました。このDVDは、そのテレビで放送された映像を集めたものです。テレビ用の映像ということで、とても状態のいい映像と、音です。清志郎のほとばしる汗、破廉ケンチの激しいリードギター、林小和生の朴訥とした表情など、全てがしっかりと映し出されています。デビュー間もないので、おそらく18歳だと思いますが、あまりに早熟な天才性を垣間見ることができます。 もし自分が当時のRCサクセションを見たら、どんな風に見ただろうと、ふと考えます。お世辞にもルックスはいいとはいえない・・・。歌詞もフォーク調ではありながら、どこか皮肉たっぷりで、歌い方はシャウト・・・。当時は吉田卓郎、かぐや姫といった四畳半フォークと呼ばれるものが流行っていましたが、明らかにその流行とは異なる異才を放っている三人に、どれだけ共感できたでしょうか。 このDVDに納められた映像、楽曲はどれもが見ごたえ、聴きごたえがあるものです。 その中でも、私が驚いたのは「冷たくした訳は」。これは、RCサクセションの『シングルマン』というアルバムに入っているのですが、このアルバムでは、エレクトリックギターによる少しにぎやかな感じがする曲です。個人的に私は、ある時期この曲が一番好きなときがあったのですが、リズミカルなところと、急に入り込むリードギター、そして言葉のリズムがいい曲です。そんなお気に入りの一曲であるこの「冷たくした訳は」が、初期のものだとは知りませんでした。アコースティックギターで演奏される「冷たくした訳は」は、『シングルマン』のような派手さもなく、楽曲をうまく表現できないまま苦しそうに歌う清志郎が印象的です。おそらく当時のRCサクセションは、フォーク編制であったため、自分たちが表現したいものを、その枠の中を超えて表現することができなかったのではないでしょうか。本来もっているモチベーションを、アコースティック・フォーク編制で演奏するには、あまりにも無理があり、すでにその枠を3人の才能が超えてしまっていた・・・ということが分ります。 このDVDでの見所は、RCサクセション初代リードギターの破廉ケンチの演奏でしょうか。 荒削りなリードギターではありますが、そこから奏でられる独特なフレーズは、あまり聴いたことがない世界です。時に激しく、時にリリカルに、時に切なく。 もしこのまま破廉ケンチがRCサクセションのリードギターとして所属していたら、RCサクセションはどうなっていたのでしょうか?もし破廉ケンチがリードギターを続けていたら、その後の仲井戸麗市の加入はなく、同時にそれは仲井戸麗市と共に作られた数々の名曲が存在しないことになります。しかし、もし破廉ケンチが存在したら、また全然違った名曲が生まれたいたかもしれないと思う、そんなスリリングな想像に浸れる名DVDです。 |
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