忌野清志郎 完全復活祭(19)
2008 / 03 / 19 ( Wed )
 「よぉーこそ」で一杯だったお腹を、腹八分目まで縮め、「雨上りの夜空に」で、アンコールもまだまだ続く予感・・・。この勢いでいつまでも歌ってくれ、清志郎!!
 
 誰もがそう思ったはずです。

 しかし、残念ながらアンコールは終わってしまったのです。
 「トランジスタラジオ」も、「SWEET SOUL MUSIC」も、「つ・き・あ・い・た・い」もないまま・・・。

 でも、気づけばそれもそのはず、完全復活祭は、アンコールも含めてすでに3時間を越えていたのですから・・・、終わりの時間となっても仕方がありません。どんな楽しいライブでも、終わりは必ずやって来ます・・・。

 清志郎の病がニュースで流れたとき、「もうあの声が聴けなくなるのでは」という不安がチラッとよぎりました。そして、そのとき、自分が清志郎から離れていたことを少し後悔し、やっぱり行けるときには行けばよかった・・・と思ったものです。もちろん復活を信じてはいましたが、どこまで回復するのか、いつかまたこの声をじかに聴くことができるのかと、擦り切れそうな声で歌う『夢助』を聴きながら、いろいろと考えていました。
 今、目の前で、忌野清志郎が“完全に”復活しました。あのとき感じた不安はもうどこにもなありません。また清志郎を観にいける。またあの声を聴くことができるのだ・・・。そう思うとこれは終りではなく、始まりなのだと感じたのでした。

 「雨上りの夜空に」を歌い終わった後、バンドは下がっていきました。
 とうとう終わってしまったか・・・・。

 いや、まだもう一回くらいあるかな・・・と思った矢先に、清志郎が再び登場!!!
 
 今度はアコースティックギターを持って、一人で登場です。

 ギブソン独特の少し乾いた感じの音で、始まった曲(今ライブ通算24曲目・アンコール4曲目)は「LIKE A DREAM」(from『HAVE MERCY』)。

“夢のような ことばかり言って ごめんね My Honey そう 信じて”

“暗い暗い夜は いつでも 甘い甘い甘い夢が 温めてくれるさ 君の全てを”

 アコースティックの乾いた弦の音が、温かく、温かく、しずかに、しずかに、沁みこんできました。
 夢は諦めてはいけないと、思っていれば必ず叶うんだと、教えてくれました。

 次の夢へ、次の夢へ、次の夢へ進んで行こう。
 一歩一歩、歩いていこう。
 一歩でいい、今日一日、また一歩。

 
 清志郎、渾身の弾き語り「LIKE A DREAM」が終わった・・・。
 会場が明るくなる。
 ステージ向かって左から、清志郎の息子さんと娘さんが、花束を持って現れました。息子さんはしょうしょう緊張したように立ち、娘さんは手で涙をぬぐっておりました。花束を渡された清志郎は、「家族を出すなよ、家族は」と照れくさそうに、そして嬉しそうに。3人揃って会場へお辞儀をし、家族はステージを後にしました。
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 会場は直ぐに明るくなり、「これで、忌野清志郎・完全復活祭が終了しました・・・。」というアナウンスが流れる。私は茫然とし、放心状態となってしばらく動けませんでした。一緒に行った知人としばらく座って話しをしたのですが、話しをしていると、ぽろぽろと涙が落ちそうになりました。なんででしょう・・・。わかりません・・・。じわじわと、3時間前の「JUMP」で現れてきた光景などが甦り、どうにも感動の波がやってくるのでした。

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