封面設計
2008 / 01 / 26 ( Sat )
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 これまで当院のブログで、中国は“書物の国”と称したことが何度かありました。
 今回もその“書物の国”ならではのお話しです。

 古い中国の医書を古医書といいますが、当時の原本は、貴重なもののため、博物館に収められているようなものばかりです。そこで我々は原本をそのまま印刷したものや、活字に打ち直したものなどを購入して読むことになります。原本をそのまま印刷したものはまだ古医書の雰囲気があって、読んでいて頭に入りやすいものです。しかし、活字に打ち直されたもので、特に中国で出版されたものは、簡体字という簡略化された現代漢字になっており、しかも横書きですので、どうも読みにくいところがあります。内容を吟味する前に、読むことだけで挫折することがありました。しかし、古医書でも、簡体字横書きのものしか出てないものもたくさんあります。そういったものを読むためにも、この簡体字横書きに馴れていかないといけません。
 そんな苦労がありながらも、少しずつ触れ行くことで、何度も読んでいるうちに、だんだんと馴れてくるようになり、ようやく最近は、現代中国語(簡体字横書き)で書かれたものも頻繁に手にするようになりました。
 そんなことで現代中国の本に馴れ親しんできたのですが、ひょいと裏を見てみますと、冒頭の写真のように、必ず「封面設計」という役名と名前が載っていることに気が付きました。中国人の方に聞いたわけではないので分りませんが、おそらくこの「封面設計」とは、日本で言う装丁家のことだと思います。このことに気づいて見てみると、ほとんどの中国本にはこの「封面設計」が必ずこのように裏表紙に書かれています。日本でも有名な装丁家はいますが、本の裏表紙にわざわざ名前が載ることは少ないと思います。しかも、“封面を設計する”という言葉の響きも、装丁という日本で使われている言葉以上に“書物の国”ならではのこだわりを感じずにはいられません。そして、わざわざ裏表紙に名前が載るということは、職業としての地位や名誉があるように思いますし、名前が載るということが、封面設計士としての仕事冥利に尽きるものなのかと思いを馳せたたりもします。

 現代中国語で書かれた本でも、10年前に出版されたものと、最近出版されたものとを比較してみますと、“封面設計”の様子はかなり進化しているように思います。デザインが新しく、そして、加工も凝っているものも見られるようになりました。そして、本文の紙も、以前は荒い紙が多かったのですが、最近ではきれいで長持ちする紙に変わってきています。この変化を見ることで、中国の経済的発展ぶりがよくわかるように思います。“書物の国”中国では、ますます封面設計が注目されていくのではないでしょうか・・・。



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