『明日もいっしょにおきようね 捨て猫、でかおのはなし』
![]() | 明日もいっしょにおきようね─捨て猫、でかおのはなし (2012/04/21) 穴澤賢 商品詳細を見る |
昨年末、患者様に一冊の絵本をいただきました。それがこの『明日もいっしょにおきようね─捨て猫、でかおのはなし』です。
源保堂鍼灸院の裏に、母猫が仔猫4匹を連れてきたのが2010年の春でした。それまで犬派であり、猫なんぞ飼おうと思ったことのない私にとって、これは青天の霹靂。全くもってどうしたらいいのか分からない状況でした。世の中に突然放り出された4匹の仔猫が、か細い声でミャァミャァと啼く姿を呆然とみているだけで、何をどうしたらいいものかさっぱり分かりませんでした。とりあえず猫好きの患者さんに対策を教えてもらい、ボランティアさんへの連絡をあたふたしたことを今でも思い出すことがあります。そしてボランティアさんからノラ猫の現状を聞いたり、里親募集のビラを作ったり、ご飯をあげているうちに、だんだんと猫への愛着を感じるようになりました。そしてその翌年も同じ母猫が3匹の仔猫を産み、再び源保堂鍼灸院の裏に連れてきて、いよいよ私とノラ猫の生活も定着してきたように思います。
その後、こういったノラ猫が路頭に迷わないようにと、里親募集用にサイトを作ろうと思い立ち、『東京ノラ猫&家猫カフェ』というネット上の架空の猫カフェサイトを作るまでに至りました。まだまだコンテンツ不足であり、当初の設置目的である里親さんとのマッチングがちゃんと機能しているとは言えないのですが、猫の写真を見ながら癒やされ、そして里親さんと猫とを結ぶサイトに少しずつ成長してくれたらいいなと思って地道にやっております。
前置きが長くなりましたが、私にとってこのノラ猫との邂逅は、小さな出来事でありながら、大きなカルチャーショックとなりました。
本日ご紹介するこの絵本は、実際にあったお話しだそうです。保健所に連れてこられた顔の大きな猫。どこか愛嬌があり、捨て置けない猫。おそらく誰かに飼われていて、人間の身勝手なエゴで捨てられた猫。その顔の大きな“でかお”と女性の物語です。絵本の中でのフィクションではなく、実際にあったお話しと言うことが感動的です。しかし感動的と言うだけの絵本ではなく、人間と猫との関わり方、人間と動物との関わり方などを考えさせられる絵本でもあります。人間と自然の共生が叫ばれる現代ではありますが、身近な存在である猫との関わり方を考えると言うことは、自分の中にあるエゴを見つめる機会にもなります。本書は絵本の体裁をしていますが、大人にこそ読んで欲しい絵本であります。
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