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表参道・青山エリアにある源保堂鍼灸院のブログです。東洋医学・健康の話しをはじめ、治療院の日常、堂主・スタッフの情景などを綴っています。


〒150-0001 東京都渋谷区神宮前 4-17-3アークアトリウム101 TEL. 03-3401-8125

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『決断力』 羽生善治著

決断力 (角川oneテーマ21)決断力 (角川oneテーマ21)
(2005/07)
羽生 善治

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 同年の活躍はとても刺激を受けるものだと思います。特に早くから活躍している方を見ると、それは憧れでもあり、ときに何やってるんだオレ、という激励のようにもなります。私の兄の年代は、桑田・清原というKKコンビが甲子園を沸かせた時から、彼らが彼らの世代の代表や目標となり、その世代観を作っているようにも思います。
 そういう意味でみますと、1970年生まれの私たちにとって、誰が時代の代表なのでしょうか。野球選手ではあまり目立った選手はいなかったような・・・思い出すのは現・中日の捕手である谷繁、広島・巨人と活躍した江藤あたりでしょうか・・・。

 と、いろいろと思い返してみるのですが、若くして頭角を現し、着実に実績を積んできた同時代のヒーローの1人は、将棋の羽生善治さんかなと思うにいたりました。
 将棋はいわば、“文科系スポーツ”と言っていいほどに、体力と精神力、集中力をぎりぎりまで使っていく盤上の競技です。その過酷な勝負の世界の中で、一時は7冠という偉業を成し遂げた羽生さん。ちょっとスケールが違うなぁと感じます。しかし普段の表情はドラえもんののび太くんのようであり、若いころは寝癖がトレードマークという普通の人のようで、とてもこんなにバイタリティがあるようには思えないところがあります。

 冒頭に上げました『決断力』では、その羽生さんの魅力が凝縮された一冊で、羽生さんの勝負への執念、勝負どころを見極める勘所を知ることができます。
 どんな人生でも、勝負処というのはあると思います。勝負処は得てしてピンチの顔をしてやってきます。また、ピンチではなくとも、ここで何とか踏ん張らなくてはいけないと、ぴーんと張り詰めた緊張がやってくるところだと思います。そのような場面で、逃げることもできるし、立ち向かうこともできるし、そのまま流すこともできます。どの選択をするのもその人の自由であります。しかしいずれにせよ、勝負処においては、どんな決断でも、決断をし、実行をすることによって、その先は変わります。そのときの勘所をしっかり持っていないと、チャンスはモノにできないのではないでしょうか。

 本書によりますと、将棋はこの20年くらいで急激に変化しているようです。かなりシステマティックになっている部分もあり、勝負の決する勝負処もかなり研究されているようです。勝負処において、どのような決断をし、どのような手を打つか。それが勝敗を決します。その勘所は、将棋の世界だけではなく、我々の普段の生活の中にもあります。本書を読みますと、勝負処における勘所を嗅ぎ分ける力の必要性を感じます。社会や会社でも役に立つ市政を知ることができる好著です。

 現在本屋さんに行きますと、「○○力(りょく)」という本がいっぱい出ています。どの帯にもこの「○○力」が決定版!といった感じで書かれていますが、いったいどれだけの「力」が必要なんだろうと、すこし「力ブーム」に辟易しております。本書は「力ブーム」が本格的にやってくる前の「決断力」です。「○○力」の選択に迷ったら、まずは迷わずこれを読むことをお薦めいたします。

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讃岐銘菓の「灸まん」

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 ホームページのお灸のコーナーに、お灸のお菓子を載せようと思い、四国出張の折に、こんぴら名物の「灸まん」を購入しました。

 四国は八十八ヶ寺で有名ですが、このお遍路を始めたのが香川県出身の空海さんです。空海さんが地元四国で広めたお灸が、“弘法の灸”と言われており、現在も四国はお灸が盛といわれています。

 この讃岐銘菓の「灸まん」は、弘法の灸とは関係はないようですが、この灸まんの会社のご先祖が旅館をしており、その当時の女中さんが、旅の疲れを癒すための“こんぴら灸”というものをしていたそうです。このお灸がたいへん効果があったということで、方々の評判となって旅館も繁盛していたということです。それから時代がすすみ、7代目がその名残を饅頭にしたのがこの「灸まん」だそうです。

 お灸の形をして、こんもりしているのが何ともユーモラスです。

 それにしても、昔のこんぴら灸とは、これほどまでに大きなものだったのでしょうか・・・。



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大きなデコポンいただきます

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 四国でデコポンをいただきました。今まで何度かデコポンをいただいたのですが、これほど大きなのをいただくのは初めてです。デコポン左手にありますのは、鏡餅の上に載せる橙(だいだい)です。それに比較してもかなり大きいですね。

 以前当院でもデコポンを育てていたことがありましたが、結局鉢植えではうまく育たず、患者様の庭に地植えしていただいたことがあります。

 しっかり育てると、ここまで大きく育つのですね。

 いただいたデコポンは、大きくておいしいものでした。

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冬支度のサトちゃん

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 神保町へ鍼灸・東洋医学の資料を探しに出かけたら、薬局のサトちゃんが毛糸の帽子を被り、冬支度をしておりました。何ともかわいいですね。


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喜ばれるケン^^

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 携帯に入っている写真を整理していたら、街角のこんな一枚が見つかりました。

 1月2日に東京初詣に出かけたときに撮った一枚です。

 「贈り物に喜ばれる“ケン”です。」

 ふっきれてるなぁ、マツケンサンバの松平健は。

 マツケンサンバが巷を席巻した年の紅白歌合戦。たまたまテレビをつけて、始まったのがマツケンサンバでした。そのときは開業する場所を探しているときで、なかなか見つからずに年を越してしまうことに焦っていたときでした。どうしたらいいものか、しばらく諦めるか・・・再び寅さん鍼灸師をしていくか・・・そんな迷いのあるときに、マツケンサンバは心を明るくしてくれました。

 マツケンサンバ → 待つ 兼 産婆 → 待って待って、生まれるとき

 そうこじつけて笑いながらマツケンサンバを観ていたころが懐かしいです。

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駐車場ばかり・・・

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 久々に訪れる患者様が、

「久しぶりに来たんですけど、このあたりもだいぶ変わりましたね。こんなに駐車場がありましたっけ?どこを曲がっていいのか分からなくなって、迷子になりそうでしたよ。」

 とおっしゃいました。

 以前もこのブログで何度もお話をしておりますが、源保堂鍼灸院がある周辺では、2,3年前より古い建物が取り壊され、空き地が増えていきました。その空き地も買い手がつかないのか、開発が止まっているのか、駐車場になっていきました。確かに休日ともなりますと、多くの人が表参道・青山を訪れますので、こうして駐車場が増えることは悪いことではないと思います。しかし、この駐車場の増加の裏には、何かもっと大きなことが起きているように思えてなりません。まだ開業前の駐車場に落ちていゆく夕日・・・。夕日は何も答えてくれません。ただ駐車場を照らしているだけであります。

 いっそうのこと、貸し菜園にでもしたらどうかなと思うのですが。

 もしくは水田にして、表参道米というブランド米を作ってみてはいかがでしょうか。

 アスファルトで塗り固めるよりも、はるかに有意義だと思うのですが、そんな奇特な方はいないのでしょうね・・・。

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2010年1月の四国出張

◇◇◇◇ 2010年1月 四国出張のお知らせ ◇◇◇◇

2010年1月18日(月)~20日(水)の間、四国出張をしてまいります。

治療院に通われている患者様にはご迷惑をおかけいたしますが、18日(月)~20日(水)の期間は治療院をお休みいたしますので、どうかご了承の程よろしくお願いいたします。
※ 21日(木)から平常通り治療院にて治療をいたします。

【出張中のご予約について】
※ 出張中は電話を携帯に転送しておりますので、お電話でもご予約を承ることができますが、移動中・時間外のときは電話に出られないこともありますので、ご了承ください。。
※ メールでのご予約はご予約フォームからお願いいたします。ご予約確認のお返事メールは、転送先の携帯電話からになりますのでご了承下さい。

どうかよろしくお願いいたします。


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『男はつらいよ』を観に浅草へ

 本年の年賀状は、寅年ということで、車寅次郎である『男はつらいよ』から拝借しました。

 そこで本日は、映画館で『男はつらいよ』を観るために浅草へ。

 今どき『男はつらいよ』を流す映画館なんてあるのか?と思われるかも知れませが、あるんです、浅草に。
 浅草六区にある浅草新劇場、浅草名画座で、毎月どちらかで『男はつらいよ』をスクリーンで観ることができるのです。

asakusa100110_2.jpg
 

このような感じで、当時のポスターがそのまま貼られています。

 さらにすばらしいことに、1000円で3本も映画を観ることができるのです。これは渋谷や新宿などのおしゃれ系映画館にも見習って欲しいものですが、とてもありがたいシステムです。

 今回は早めに着いたので、寅さんが始まる前にやっていた『地獄の破門状』というものも一緒に観てきました。小林旭を主演に、浅丘ルリ子(『男はつらいよ』ではマドンナ・リリーさんで有名)、渡哲也、高橋英樹といったそうそうたるメンバーが勢ぞろい。内容は一言では言えないほど濃いものがあります。何とも言えない人情と任侠、そして愛情が交錯するものでした。小林旭の立ち居振る舞いがかっこよすぎます。時代の波とともに変わっていく浅草の景色をこの映画で知ることができますので、浅草で観る価値がある映画でした。

 と、こんな感じで一気に2本観てまいりました。

 せっかくの3本立てですので、3本観ようと思っていたのですが、『地獄の破門状』と『男はつらいよ』ですっかりお腹いっぱいとなり、3本目を観ることはできませんでした(笑)

 ちなみに本日の『男はつらいよ』「寅次郎頑張る!」は、中村雅俊と大竹しのぶというフレッシュな二人の恋を寅さんが助けるというもので、とてもほのぼのとした内容のものです。新春にはもってこいの回です。


※ なお、この映画館は諸事情がありますので、女性一人で行くことは見合わせてください。そのあたりの事情は、他の方のブログがお詳しいようなので、検索して読んでみてください。
 


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身体は授かりもの

 中国・清の時代に書かれた東洋医学の本を読んでおります。その本は、これまでの医家の考察をまとめた本であります。そこに、趙献可という人の考察が引用されていましたが、そこに次のような文がありました。

故曰此身非汝有,是天地之委形也.
(故に、この身は汝が有するものにあらず、これ天地の委形なり。)
(意訳: この肉体は、自分が所有するものではなく、天地から委ねられた有形のものである。)

 突き詰めていきますと、どうして私たちの身体が動いているのか分かりません。たとえば我々の肉体を分解していきますと、皮膚、筋肉、骨、肝臓、腎臓・・・といった具合に分けていくことができます。さらに骨を構成しているカルシウム、筋肉や皮膚を構成しているたんぱく質と分けることができます。そしてさらにたんぱく質は各種のアミノ酸に分解することができます。では、そのアミノ酸にわれわれが生きているという精妙なものがあるのでしょうか?人体を構成するアミノ酸を集めてくれば、アミノ酸が勝手に肝臓や腎臓に変化していくのでしょうか・・・それはあり得ません。
 全体をいくら細かく分解しても生命は解明できず、逆に部分から全体を構築しなおしても生命が解明されるものでもありません。

 では、我々の体、そして心はどこからやってきたのでしょうか?

 自分が自分だと思っているこの肉体。実はこれは自分の持ち物ではない・・・。そんなはずはない・・・。怪我をすれば“自分は”痛みを感じるし、誰かを好きになれば“自分の”胸はときめきます。しかしそれは、自分が所有している自分ではない・・・。

 では、いったい誰が自分の肉体を授けてくれたのでしょうか?

 それは天地です。
 天地とは、陰陽です。
 一番肉体に近い陰陽は、母であり父であります。

 母と父から受け継いだ肉体は、実はその根源は天地にあります。天地から授けられた肉体が、我々の体です。

 自分の身体は、授かりもの。

 だとしたら、もっと自分の身体を労わってみることが大切になります。
 そして、身体の根源である天地に感謝することが、自分の身体を大切にすることにもつながっていきます。


 冒頭に上げた一文は、そんなことを伝えるものだったのではないかと思います。

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『弱者の兵法 野村流必勝の人材育成論・組織論』

 昨年の最後に選んだ本が、“伝説のバッティングコーチ”高畠導宏氏の物語でした。そこで今年最初の一冊は、野球つながりということで、野村監督の本を読んでみました。

弱者の兵法 野村流 必勝の人材育成論・組織論弱者の兵法 野村流 必勝の人材育成論・組織論
(2009/07/24)
野村 克也

この本の詳細を見る

 数ある野村監督の本の中から、タイトルの“弱者”に惹かれて購入しました。

 私が野村監督がすごいと思うのは、監督成績が1565勝1563敗であることです。勝ち星が負け数に比べてわずか2つしか上回っていないところに、野村監督のすごさと面白さがあるのではないでしょうか。決して強くはないチームを預かりながらも、野村再生工場という異名を持ち、もてる戦力を適材適所で配置していき、積み重ねてきた勝ち星。その裏には失敗もあり、負けて学ぶこともあったと思います。そういった負けの積み重ねも誇れる負け数。これだけ長いキャリアを持ちながら、名将といわれながらも勝ち星がわずか2つしか上回っていない、この妙なところが野村監督のらしさではないでしょうか。
 野球というスポーツは、プロであるなら勝ちにこだわるのは当たり前です。勝つことによって人気も上がり、注目を集めるプロスポーツ。しかし勝ちにだけはこだわらず、その先にある“人間として”“生き方として”というもっと大きな人間としての魅力を磨くことを、野村監督は選手一人一人に求めているそうです。財を残すよりも、人を残すことを目標にして野球をやってきたその思いは、昨年のクライマックスシリーズ両チーム入り乱れての胴上げの中に凝縮されているように思います。

 弱小チームであっても、智恵を使えば強くなれることを本書で述べています。そしてそのような智恵を結集して物事に対処すれば、たとえ弱者であっても日の当たる場所まで到達できることを伝えてくれています。野球という特殊なプロスポーツの世界のお話ですが、自分の立場に置き換えて考えたら、役立つこともたくさんあるように思います。
 こういう時代だからとか、こんな世の中だからと嘆くよりも、今自分が与えられている場所で、やれることをやる。しかしただやるだけでは進歩も積み重ねもありません。そこに少しでも智慧というものを活かしていていかないと進歩はありません。野村監督が南海の選手時代、レギュラーを勝ち取って3年目を過ぎたあたりから、相手チームの攻略にあって思うような成績が残せないようになったそうです。そこでどうしたら打率をあげることができるかと考えあぐね、投手の癖を見つけ、球種を予め予想するという方法を編み出したそうです。その結果、打率が5分上がり、安定していったそうです。“たった五分”と思われがちですが、打率が二割五分と三割では全く価値が異なります。そして安定して3割を打てるようになれれば、その上も見えてきます。これを実生活に考えてみたら、この五分の違いはどのようなものに当てはまるでしょうか?

 本書を読みますと、最初は勝つために使ったあらゆる兵法や手段が、実は自分を成長させるものだったことに気づきます。それは単に勝ち星を積み重ねることだけが目的ではなく、最終的に自分が何者であるかという問いに対して、どこまで誠実でいられたかの証。弱者であるからこそ創意工夫をし、智慧も働く。だからこそ、勝ち星と同じくらい、負けるこにも深い深い意義があり、成長の源があるのだと、この本は教えてくれます。

 野村監督の1563敗という負け数は、1565勝という勝ち星のために必要なものだったのかもしれません。

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心斎(しんさい)

 心斎(しんさい)ということばが東洋思想にあります。心斎とは、「雑念や欲望を払い除いて、心を落ち着いた状態に保つこと」(漢和辞典『漢辞海』より)をいいます。

 『荘子』を読んでいましたら、この心斎について書いているところがありました。孔子とその弟子である顔回の会話です。

『荘子』人間世篇より。
顔回「どうか心斎について教えてください。」
孔子「お前はお前の心の動きによって聞くようにせよ。耳は音を聞くだけであるし、心は外から来たものに合わせて認識するだけだが、気というものは空虚でいてどんなものでも受け入れるものなのだ。そして真実の道はただこの空虚の状態にだけ定着する。この空虚の状態になることこそ心斎なのだ。」
(中略)
孔子「心のすみかを一定させて人の力ではどうしようもない絶対の運命に任せていくということができるなら、それでほぼ完全だ。
あるところへ行かないでいるということはやさしいが、大地を踏まないでいるというのは難しい。
人の世の仕事ならそれをだましてずるけることもやさしいが、天の世界の仕事ではだましてそれに逆らうことは難しい。
それなのに世間では、我がはからいの翼を働かせて飛ぶものの話は多いが、翼なしで自然に任せて飛ぶ者の事は聞かず、わがさかしらの知恵を働かせて物事をわきまえる者の話は多いが、知恵を離れて自然に任せてものごとをわきまえる者のことは聞かない。
あの空虚を見通す者は、その空虚な心に光明が射し込み、福善の幸いもその静かな心に集まってくる。
(中略)
そもそも耳目の感覚が受け取ったままを心に受け入れて、自分の心の分別を捨て去るなら、もろもろの神霊(ここでは東洋思想の神霊なので、いわゆるわれわれが考えるような神様のようなものではなく、“心の正しい働き”と捕らえていいと思います。注・瀬戸)も集まって来てその心中に宿ることになるだろう。まして人々が慕い集まってくるのは、当然のことだ。」


 少々長い引用となりましたが、ここには心の正しいもっていき方の教えがあるように思います。普通は心斎を得るために、黙想をしたり瞑想をしたり、はたまた以前の私のように滝修行のようなことをしたり、何かそんな大それたことが必要なように思いますが、孔子がここで説くように、そういったもので得られるものではなく、日常生活で感じる全ての趣の中に、自然と感じ取れる“気”があるのでしょう。“心を試す実践の場として、今ここに生きている”。ただそれだけをありのまま自然に受け入れ、受け止める・・・そんな感覚を孔子は説いているのでしょうか。そんな真空のような無限の奥行きをもてたらいいなとは思いますが、まだまだ邪念が多すぎて困ります(苦笑)


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洗濯と選択

 今年(2010年)の大河ドラマの主人公は坂本竜馬。

 思えば6年前(2004年)の大河ドラマは『新撰組』でした。2004年は新潟中越地震、スマトラ沖の地震などがあったり、勝ち組負け組みといった言葉が出てきた頃です。私はこのときまだ箱根にいて、東京へ出るべきかどうかぐずぐずと迷っていたときでした。『新撰組』の時代は、新しい時代に取り残されようとする人々の姿と、新しい時代を切り拓いていこうとする人々がありました。大きな時代の価値観の転換の中で、当時の知識人や権力者などは勤皇派や尊皇攘夷派などいくつかの潮流に分かれていきますが、一般庶民からみましたら、細かい派閥争いというよりも、大きな流れの中で、時代に取り残されるか、それとも時代の転換をうまく乗り越えるられるかという二つの流れだけが見えたのではないかと思います。二つの大きな流れのどっちに自分が行こうとしているのか、はたまたそんなことはおかまいなしに、ただ日々の生活を送るだけで精一杯だった人も多かったに違いありません。
 『新撰組』が放映されていた2004年、勝ち組・負け組みという嫌な言葉が踊る中、私は打ちひしがれそうな気持と闘い、今の自分はどこへ向かっているのかと不安に思うことも何度もありました。今果たして自分は変わることができるのか・・・変わるべきなのか・・・そんなことを日々悶々と考えていました。剣に生き、剣に滅びる新撰組の姿もまた心に感動を呼び起こすものですが、しかしやはり、近藤勇の最期のそのときは、時代に取り残された悲しみを背負ったものに映りました。それはいわゆる勝ち組・負け組みという区分での負け組みに新撰組が入ったということではなく、時代に翻弄された代表としての新撰組への哀惜の念という意味で・・・。

 2004年の『新撰組』放送から6年。勝ち組も負け組みもいまや混沌とし、生き方そのものが問われている時代に入ったように思います。いったい日本はどこへ向かっていこうとしているのだろう・・・そんな閉塞感に光を見出せないのが今の日本の状況ではないでしょうか。そこで今年の大河ドラマに選ばれた坂本竜馬は、この閉塞感を打破してくれるという、そんな憧れと期待を感じる人物として、この時代と重なっているように感じます。坂本竜馬は志半ばで亡くなりますが、“もし竜馬が生きていたら?”という想像をかき立てるところにも、今の時代にない“夢”を感じさせるものではないでしょうか。

 坂本龍馬が残した名言の一つに、「日本を今一度洗濯いたし申候」というものがあります。

 今年のテーマは、洗濯。そして選択。

 洗濯をしないと、選択はできません。
 選択をしないと、洗濯はできません。

 と、駄洒落のようですが、なんだかそんなテーマで今年はいこうと思います。

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さくらになること。

寅さん_赤寅312

 今年の年賀状は、ここぞとばかりに車寅次郎。やはりこの笑顔はすばらすぃ。こちらも寅さんに引きずられて思わず笑ってしまいますね。

 先日患者様とこんな会話をしました。

「先生、寅さんの年賀状ありがとうございます。よかったですよ~。」

「そうですか?いやー、ぼく寅さんが大好きで・・・。今でも風来坊をしたいですよ。」

「いや、先生、これから私たちは“さくら”にならないといけませんね。いつまでも寅次郎ではだめなんですよね。」

「(一瞬絶句)・・・・・。そうですね。ほんとです。。いや、ほんとです。。地に足をつけた生き方、自分の身の丈にあった生活。そういったことが大切ですよね・・・。いつまでも寅次郎じゃ、そりゃそうですよね・・・。」

 『男はつらいよ』という物語は、様々な生活者が出てきます。寅さんはトリックスター的な役割を演じ、日常生活のマンネリ化を吹き飛ばしている存在です。とらやの人々やその周辺の人々は、自由な寅さんに憧れるものの、浮き草生活の寅さんを批判したり、時々やってくる寅さんを歓迎したかと思うと、すぐにまたけんかをして・・・そして寅さんが出て行くときにはまた寂しくなり・・・。トリックスターは映画の主人公になれても、現実の生活者としては生き難いところがあり、まさにその姿は“男はつらいよ”なのであります。

 寅次郎を卒業するときも必要なのかもしれません。寅次郎を卒業し、さくらになることも必要なのかもしれません。

さくら100108

 ごめんよ、さくら。
  ・
  ・
  ・
  ・
 ひょっとしたら、寅さんとさくらは、我々の心に同居している存在なかもしれません。
 我々の心にある二つの存在。寅とさくら・・。


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サッカー天皇杯から富士山

 年始ですので、患者様との会話の中にも、「お正月はどうされていましたか?」というお話しが出てまいります。

 今年の私のお正月は、サッカー天皇杯の観戦でした。どこのチームが好きとか、どこのチームを応援しているとか、そういったことよりも、以前より“国立競技場でサッカーを観たい!”という念願がありました。1964年の東京オリンピックのメインスタジアムから、様々なスポーツシーンの会場となった歴史の舞台。まずはその歴史の舞台に行ってみたいという思い。そしてそれはサッカーというスポーツで感じてみたいという思いがあり、このお正月に行ってまいりました。お正月から念願がかなって嬉しい限りです。

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お正月らしい真っ青な空の下、試合は始まりました。


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名古屋グランパスVSガンバ大阪。
ガンバ大阪は昨年の天皇杯の覇者。そして名古屋グランパスはピクシーことストイコビッチが率いるチーム。
どのサッカー選手がどんな選手なのかよく分からないものの、球の行方を追っかけているだけでもとても興奮しました。ときおり、隣に座っていた見ず知らずの青年がお友達と話す実況中継に耳を傾けながら、この選手はすごいんだなぁと把握しながらの観戦でした。
「遠藤まじすげぇ。いまのすごくねぇ。」「明神、神ディフェンスや~。」という感じで実況してくれました。


驚いたことに、国立競技場から富士山が見えるのです。
写真では観にくいですが、実際にはもっとはっきりくっきり富士山が見えました。
初国立競技場にて、今年初めての初富士山。
そしてスタジアムの向こうには新宿副都心のビル群がにょきにょきと並び、東京という街にぐるりと囲まれているのがよく分かります。この街で自分も生きているんだなぁと、なんとなく、しみじみと青い空を見上げる思いでした。

今日はお正月。なんだか贅沢なサッカー観戦です。

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医学と芸術展

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 昨年暮れに、森美術館で開催されている『医学と芸術展』に行ってまいりました。

 “医学と芸術”といいますと、方や人間の生命を救うための技術であり、方や美などを追求するもので、あまり接点のないような取り合わせに感じます。しかし、人体という未だに全てが解明されていない小宇宙は、神秘に満ちた人間が人間自身を超えられない、自然が作り出した究極のアートとも言えます。そういう意味でも、医学と芸術の間に一つの接点を見出すことが可能かもしれません。

 この美術展では、純粋な医学として用いられた解剖図や手術道具、補助器具などをはじめ、医学、人体をテーマにした前衛的な美術作品などが幅広い時代を超えて展示されています。近代解剖学の祖であるヴェサリウスの本とその挿絵や、チベット医学の人体図など、当時は医療として医学生や医師たちが使用していたものも、こうして展示されると人体を細部にわたって眺め、そして治療に活かしていくという実用的な教科書的なものから、まさに芸術としての面での価値もあると感じました。その他に実際に治療に使われた大きな道具も展示されていましたが、こんな器具で治療していたのか・・・と、その当時のことに思いを馳せてしまいます。

 途中レオナルド・ダヴィンチが描いた素描がありますが、それほど大きくはない紙に、丁寧な絵とともに鏡字で細かく詳細にメモをしているのは圧巻です。

 後半は現代アートが主だったと思いますが、面白かったのは、スーパーマンや超人ハルクなど、アメリカンヒーローの実年齢の人形でした。アメリカンヒーローも、日本のサザエさんと同じように年をとらないで描かれていますが、もしアメリカンヒーローが、我々と同じように年をとっていたら、今頃はおじいちゃんになっています・・・。アメリカを救うために活躍してきたヒーローたちが年をとり、そしてその老後はどのように生活しているのか・・・。そんな姿がリアルに人形によって再現されています。その姿は面白くもあり、人類のためにご苦労様でしたと声をかけたくもあり、とても不思議な思いになりました。

 医学、人体と芸術。
 まさにアート(技術)の接点として我々に、生きるとは、人生とは、人体とは・・・と問いかけてくるのでした。

※ 少し刺激的なものもありますので、刺激的なものが苦手な方は避けたほうがいいかもしれません。

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大阪焼きのおじさん

 毎年お正月はいくつかの神社にお参りします。風水とか、パワースポットとか、そういった類のご利益系ではなく、単純に今年のご挨拶と、無事にお正月を迎えることができた感謝を伝えに行きます。

 そんな神社の一つで、毎年私が楽しみにしているのが、大阪焼きを食べることです。
 開業を控えた年のお正月、開業一年目のお正月は、期待と不安の入り混じるもので、とてもおめでたいとは思えないものでした。期待と不安が入り混じるといいましても、不安のほうが80%くらいはあったのではないかと思います。そういった中でも何とかこの東京で生きてこれたのですから、今でも感謝をしています。そしてそれがまた治療家としての精進を誓わせてくれています。
 このような不安のほうが大きい頃、お正月に行った神社で食べたのが大阪焼きでした。それからずっとお正月の三が日のいずれかにはここへ来て、大阪焼きを食べることにしています。自分の原点であり、初心に戻してくれる味です。

 この大阪焼きを作っている方がこのおじさんです。大阪焼きをひっくり返すときの手さばきが好きで、また、決して笑顔というわけではないんですが、なんだか温和な表情が好きで、最初の頃からファンでした。
 
oosakayaki100103_1.jpg

 昨年のお正月も来たのですが、そのときは若い方に代わっていて、「もしやおじさんに何かあったのか?」と寂しくもありましたが、今回は復活しておりました。少し眉毛に白髪が増えているようにも見えましたが、手さばきは以前と変わりません。そして味も変わりがありません。おいしいです。


大阪焼きのおじさんへ

ぼくはおじさんが作る大阪焼きが大好きだ。

どんなにつらいお正月も
どんなにさみしいお正月も
おじさんの作る大阪焼きは
ぼくの心を温めてくれるのだ。

ぼくは毎年
おじさんの大阪焼きでお正月を迎える。
ぼくのお正月は
おじさんの大阪焼きで始まるのだ。

おじさん、今日もありがとう。
おじさん、身体を大切にね。
おじさん、また来年くるからね。


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コラムの更新

 昨日の元旦、新年の抱負を考えていました。
 今年は治療院も早いもので6年目に入ります。私自身、不惑を迎え、鍼灸師になって10年目を迎えます。一つの区切りでもあると思いますので、これまで以上に精進していこうと思います。丁寧に一日、一日臨床、学問に励みたいと思います。

 そこで、久しぶりに治療院の公式ページにありますコラムを更新しました。ここ1、2年はブログでの更新が多かったので、コラムはお休みしておりましたが、昨年12月にホームページをリニューアルしましたので、それを機会にまたコラムも書き続けていきたいと思います。
 今回のテーマは、『東洋医学とは?』という題名をつけてみました。足元を見つめなおし、治療家としての初心を思い出しながら、東洋医学とはなんだろうという感じで書いてみました。しかし書いてみて思ったのですが、東洋医学という言葉はとても曖昧で、一言では言い表せません。今回は東洋医学という言葉の解説になってしまいましたが、よろしければお時間あるときにでもお読みください。

源保堂鍼灸院ホームページ
□ コラム『東洋医学って何?』

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2010年 明けましておめでとうございます。

謹賀新年

明けましておめでとうございます。
本年も皆様のご健康と、健やかな毎日のお助けができるように精進してまいります。
皆様のご多幸をお祈り申し上げます。


寅さん5_72
こんなドジなときもあるかもしれません。

寅さん2_72
すっとぼけちゃうときもあるかもしれません。

寅さん9_72
涙が出ちゃうときもあるかもしれません。

でも今年の最後には、きっとこんな感じで大笑いできますように。
寅さん14_72

充実した素敵な一年となることを願っております。


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