『隠された神々−古代信仰と陰陽五行』 吉野裕子著
2008 / 08 / 29 ( Fri )
伊勢参拝紀行を書くときに参考にした本が、この『隠された神々―古代信仰と陰陽五行』です。伊雑宮の御田植式のお話しや、太一神、内宮と外宮の関係などが詳細に書かれています。陰陽五行という考えは、中国からやってきた思想ですが、その外来の思想に、日本独特の解釈や、土着の風習が加わり、各地にお祭や神社などの歴史が受け継がれています。伊勢神宮もその中の一つなのでしょうが、最も体系化が進み、式年遷宮という最も洗練されたものへと昇華されたもののようです。この伊勢神宮の成り立ちを推測する著者の視点は、時にスリリングで、読む我々の心を楽しませてくれます。 太一とは、北極星を現します。北極星は動かない星で、天の中心です。その周囲を廻るのが北斗七星ですが、外を巡るので、外宮として北斗七星を祀ってある・・・・。天の動きと地の動き、そこに住まう人間。伊勢神宮はこういった壮大な宇宙観を示したシステム。そこには人知を超えたものが宿っているのでしょうか。 吉野裕子さんの著書はわかりやすく、陰陽五行を解説した本がたくさん出ております。陰陽五行を使って治療をする古医書派の鍼灸師をはじめ、陰陽五行や日本の習俗に興味がある方にはとても参考になり、刺激をいただけます。岩波新書からも出ていますので、ご興味のある方はこういったものから読んでみてはいかがでしょうか。
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伊勢参拝紀行 内宮へ
2008 / 08 / 28 ( Thu ) ![]() 外宮での時間を十分に過ごした後、内宮へ参拝しました。昨日行った伊雑宮にしても、外宮にしても、人が少なくのんびりお参りできたので、この時期に参拝しているのは自分だけではないかと錯覚していました。 しかし内宮は別でした・・・。 すごい人です。内宮の参拝はもちろん、おはらい町、おかげ横丁にもたくさんの人が集っています。 ![]() お参りよりも、参道でいろいろ食べたり飲んだりするのが主な目的の方も多いかと思いますが、そういった方でも、“そんな柄でもないけど、とりあえずいってみるかぁ”とばかりに、自然と内宮はお参りするものです。それだけ内宮は親しみがあるのかもしれません。科学が進み、個人の宇宙旅行ができるかもしれない時代になりながら、どうして伊勢の地に惹かれるのでしょうか。言葉を超えたところに、“親しみ”がDNAにあるのかもしれません。 今回伊勢に行きまして、改めて、伊勢神宮の“格の違い”を感じました。特に伊雑宮、そして今までも気に入っていた外宮。これまでたくさんの神社やお寺に行きましたが、やはり伊勢は格別です。ご利益とか、お願い事とか、そいういった小さな人間の欲など、ここでは霞んでしまいます。ただただ、“生かされているなぁ”という素直な現実と、アタリマエの日々が“ありがたいなぁ”という感謝の気持ちが湧いてきます。 そんな素直な気持ちになったところで、帰りにはおはらい町でロールケーキセットを食べました。冷房の効いた喫茶店の中から、外の景色を眺めながら、いい時間を過ごさせていただきました。 カラスが日向ぼっこをしています。 “生かして頂いて ありがとう御座位ます”。 風で気が揺れています。 “生かして頂いて ありがとう御座位ます”。 伊勢は、一年に一度は来てみたいですね。 |
伊勢参拝紀行 外宮の参道で思ったこと
2008 / 08 / 27 ( Wed ) 外宮の参道は、寂れております。山田館のような古くて味のある旅館の建物もありますが、参道としてはとても寂しい通りとなってしまっています。赤福でも来て、どーんっとやってくれたらいいのになぁと思うのですが、内宮に追いつくのは難しい・・・。しかしここは外宮の参道です。こうして寂れていることにも何か意味があるのかもしれません。
![]() ある飲食店には、現ヤクルト監督の高田繁の現役時代のポスターが貼ってありました。高田繁が現役だったのは、私が小学生の頃ですから、ここに貼られて30年以上は経っているのでしょうか。東京などの都会では、次から次に新しいものに貼りかえられます。そのときの流行のアイドルや、その時代に活躍した選手が、ポスターになって、時代を飾ってくれます。しかし、こうしてまだ取り残されたものには、そこには止まった時代、ある瞬間の瞬きがあります。その瞬きを時には思い出すのも悪くはないかも・・・。しかし、そこに止まることもできない・・・。 外宮が建てられてからの年数を考えますと、このポスターが貼られてからの30年なんてほんとに短い時間です。次へバトンが渡され、そしてまた次へ・・・。幾代の人々が、この外宮を守ってくれたんでしょう。 式年遷宮という制度があるおかげで、伊勢の社は二十年ごとにリニューアルされます。他の神社やお寺が、建てられてからずっとその建物を維持していくことに比べて、伊勢神宮では常に新しい建物といっていいかもしれません。その場所、その制度は脈々と受け継がれてきているのに、建物はいつも新しい。伊勢神宮の式年遷宮は、大きな歴史のサイクルであり、人類が受け継いできた長いサイクルです。一方20年に一度立て直される社は、人それぞれがもっている生きた歴史のサイクルです。この二つの長短のサイクルが、人類の歴史と個人の歴史をオーバーラップさせて、懐かしさと静けさ、そして生き抜くことの大切さを無言のうちに伝えているように感じます。 |
伊勢参拝紀行 外宮へ(2)
2008 / 08 / 26 ( Tue ) ![]() 今回の旅では、外宮がとても気になりました。前に来たときも気になってはいたのですが、今回はさらに気になって見えました。何がどう気になったのかはうまくは言えないのですが、昨日のブログでもお話したように、ある方に“外宮は内宮の両親”ということを聞いていたからかも知れません。両親ということは、日本人の両親へ通じるのかな・・・、そして、日本人の両親という大きな枠ではなくても、もしかしたら、私は自分自身の両親に出会っているのか・・・。私は日頃あまり実家のことは気にしていない、そういう親不孝者です。そんな反省の意もあり、外宮に心惹かれているのでしょうか・・・。いや、もちろん伊勢にお参りに行っている暇があったら、両親に挨拶に行ってきなさい・・・という話なのではございますが・・・。 伊勢にはなんだか懐かしいルーツがあるような感じがします。特にこの外宮には、そんな親的なものを感じます。伊勢神宮のもっている気高さが集約されており、ここにくれば十分なんだなぁと言う充足感、歴史・・・、そういったものがあるのでしょうか・・・。 今回は欲張ってしまい、早朝に一回、朝ごはん後に一回、そして内宮をお参りして帰りにもう一回と、合計3回も外宮にお参りしてしまいました。 そして3回目は、神殿でご祈祷をしてもらいました。ご祈祷料は、身の丈にあった一番安いものにしたのですが・・・運が良かったのか、どうした拍子なのか、幸運に恵まれました。 ・ ・ おかげ横丁でぶらぶらと買い物をし、4時頃に外宮に戻りました。外宮でご祈祷をしていただくのは今回が初めてですので、少々緊張し、自分にそんな資格があるのかどうか自問自答したのですが、せっかくだからと、勇気を出して申し込みました。控え室で待っていてくださいということで、そちらに移動しました。私の前に既に申し込みをされている方がおりましたが、同じ時間帯に申し込みをしたということで、私を含めて5人が一緒にご祈祷を受けることになりました。私はご祈祷だけでしたので、直ぐ終わるのかなと思ったのですが、その他の方が巫女舞を申し込んでいたようで、同席した私もその舞を見ることが出来るという、なんとも有り難いことになりました。楽器の生演奏(という表現が正しいのか分りませんが)で、なんとも厳かな空気を共有させていただきました。 このご祈祷では、「院内安全」「身体健全」を書いてきました。ご祈祷されたお札は、治療室内の神棚に納めてあります。患者様へご健康が届きますように・・・。 |
伊勢参拝紀行 外宮へ(1)
2008 / 08 / 25 ( Mon ) ![]() 伊勢参拝旅行二日目の朝です。 早朝に目を覚まし、外宮をお参りしました。伊勢神宮に置いてある伊勢神宮のマップにも、「お伊勢参りは外宮から」という言葉が記してあるのですが、“伊勢神宮=内宮”というイメージからか、はたまた、外宮には赤福のお店もなく、おはらい町のような参道もないためか、内宮に比べたら参拝する方の数はぐっと少ないように思います。 しかし私はこの外宮は好きなんです。 参拝客が少ないという理由だけではなく、この場所自体がとても静かで清らかな感じがするからなのです。 ある方に聞いた話ですと、外宮は内宮の両親に当たるとか。また、この外宮に祀られている神様である豊受大神様(とようけのおおがみさま)は、北極星に当たるというお話しもあります。境内には多賀宮などいくつか社があり、こじんまりとまとまった感じも、私が好きなところの一つです。 ![]() こちらは次回の式年遷宮で移される隣の空き地です。前は塀がなかったと思うのですが、今回は塀に囲まれて中を見ることができませんでした。2012年の式年遷宮に向けて、古式ゆかしく着々と伝統行事が行われているようで、その準備のために囲まれているのかもしれません。2012年に向けて、人目をはばかり、土地が呼吸を始めたのでしょうか。 |
伊勢参拝紀行 二見の駅で
2008 / 08 / 24 ( Sun ) 御福餅氷で涼んだ後、二見の駅へ向かいました。陽射しは相変わらず強いのですが、夕焼けに向かっていました。
![]() 駅のベンチに座って前の景色を眺めていると、おじいさんが畑でできたナスを収穫していました。次から次へとナスを籠へ入れていきます。お盆の時期ですから、もしかしたら孫を連れてお子さんが実家に里帰りをしているのかもしれません。みんなに食べさせようと、たくさん収穫している・・・そんな物語を勝手に想像しながら、列車を待っていました。 ![]() 駅にはアナウンスが流れました。どうやら列車の到着が遅れているようです。 急ぐ旅ではありません。 アナウンスの内容は右から左へ流れていき、私の意識はただこの二見の景色を頭を空っぽにして眺めているだけです。 お盆の頃は、不思議と時間の経つのが遅いような気がします。これは小さいときから感じているのですが、とくにこの夕方の時間、夕焼けの時間は、永遠が一瞬存在するかのような錯覚がします。お盆のときはご先祖様をお迎えする送り火を家の前で焚いたりしますが、ひょっとしたらこの時間こそ、ご先祖様がいらっしゃる時空なのでしょうか。 そして一瞬の永遠から、再び時は進み、夕焼け、そして夜へ・・・。 |
伊勢参拝紀行 御福餅氷
2008 / 08 / 23 ( Sat ) 二見浦の夫婦岩を眺め、『男はつらいよ』第39話の最終回の場面に出てくるあたりも確認しますと、陽は少しずつ西に傾き始めていました。この日は東京からの移動のため早起きもし、さらに炎天下の中を歩いてきたので、この時間になるとさすが少々疲れ気味となっていました。疲れと火照った身体をクールダウンするために、後で涼を求めようと思っていたのですが、二見浦の参道に入ったときに、参道の入り口近くに、赤福があるのをチェックしておりましたので、帰りはそこで“赤福氷”なるものを食べようと計画していました。 “赤福氷”を楽しみにしながら参道を戻りました。参道の角を左に曲がって赤福があります・・・が、なんとちょうど店仕舞いをしているところでした・・・。5時に閉まるようですね・・・。参道を歩きながら頭の中は赤福氷で一杯になっていたので、このショックは大きかったです・・・。なんともできず、このまま気落ちして帰ろうかと思ったとき、赤福の並びにある「御福餅本家」に注目。そして通りに面したショーウィンドウを見ますと、「御福餅氷」なるものがあることを発見しました!これは渡りに船といわんばかりに、早速中に入り、御福餅氷を注文しました。 注文をして数分後・・・。 これが御福餅氷です。 ![]() 赤福氷が既に抹茶がかかっているのに比べ、こちらは自分で適宜かけるようになっています。 そこで最初に抹茶をかけずに氷を一口しました。氷はとても柔らかく、シロップも上品です。これでもおいしいなぁと思いました。そして次に、では抹茶をかけてみようと、抹茶をかけて一口したところ・・・これがすご〜いのです。さっきのシロップだけの氷が一変し、さらにおいしくなっているのです。正直驚きました。こんなに変るものかと・・・。抹茶とシロップ、そして柔らかい氷が絶妙です。さらに上に乗った御福餅を含みながら食べますと、さらにさらに氷のおいしさが増すのです。私は口に含みながら、“これはまさに、氷と抹茶と御福餅の三重奏や〜”とひとり彦麻呂風に呟くのでした(笑) 伊勢はもちろん、全国的に名前が通った赤福に比較して、御福餅はマイナーなようです。しかしながら、御福餅は赤福に負けず劣らずおいしかったです。ここ二見浦のお店が御福餅の本店で、しかも御福餅氷は、赤福氷より50円安いです。赤福や赤福氷は、内宮のおかげ横丁などで食べることができますので、ここ二見浦に来たら、せっかくですので御福餅の本店で、御福氷を食べて |



























