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源保堂鍼灸院・堂主

Author:源保堂鍼灸院・堂主

表参道・青山エリアにある源保堂鍼灸院のブログです。東洋医学・健康の話しをはじめ、治療院の日常、堂主・スタッフの情景などを綴っています。


〒150-0001 東京都渋谷区神宮前 4-17-3アークアトリウム101 TEL. 03-3401-8125

◇ 最寄は『表参道駅』です。
◇ 詳しい地図・案内は→こちら
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鳴門大橋

naruto.jpg

 毎月四国へ行くようになって、何年経ったでしょうか。最初の頃は2ヶ月に一回のペースでしたが、さすがにそれでは病気を治すことができず、無理を言って毎月訪れるようになってからは6年くらいでしょうか。最初は寝台特急瀬戸号に乗ったりもしましたが、ここ何年かは神戸や大阪からの高速バスで四国に入っています。
 このルートは、淡路海峡大橋、鳴門大橋という大きな橋を二箇所渡ります。また、何回か海に近いところを走りますが、海を見る度に、どこか気持ちが落ち着くところがあります。
 神戸や大阪からの高速バスは、本数も多く、便利です。どうか夏休みにでも、瀬戸内の海を眺めにご利用してみてはいかがでしょうか。

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カブトムシのお出迎え

 27日(日)朝、神戸で乗り換えた高松行きのバスが、出張先のバス停へ到着しました。バスを降りると蒸した感じの熱気がもわっときました。しかし、熱気の中には稲穂の香りもあり、懐かしさを感じる自然の暑さです。

 運転手さんにお礼を告げてバスを降り、駐車場へ抜ける地下通路に入りました。すると何やらごにょごにょとうごめくものが目に入ってきました。何だろうと近づいてみると、それはカブトムシの雌でした。ひっくり返ったまま起き上がれずにもがいている最中でした。その姿を見ながら、朝からカブトムシに出会うなんて、なんて素敵なところだろうと思わず微笑んでしまいました。
 このままではかわいそうなので、木に寄せてあげようとカブトムシを掴みました。掴まれたカブトムシは、どこへ連れて行かれるのか見当もつかず、ただただ足をばたばたとするばかり。しかしその足はとても力があり、元気です。

kabuto.jpg
 
 カブトムシを木に寄せてあげて、さあ記念撮影をしようとしたら、あっという間に方向を変えて逃げ出しました。“一目散”という言葉が最適なほどの足の速さです。この写真は、辛うじて撮れたその後姿です。携帯のカメラにその姿を収め、自然っていいなぁと感じた到着間もない朝のひと時でした。

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手ぬぐいを飾って

tenugui.jpg

 お昼休みに外を歩いておりましたら、ふと治療院玄関の飾りを変えてみようかと思い立ちました。思い立つとどうもすぐに動かないときがすまない性質で、そのままの足で、前々から考えていた“手ぬぐい”を探しにいきました。向かった先は原宿の太田記念館地下にある「かまわぬ」です。季節の柄を含めて多数の柄が置いてあるのですが、あまり迷わず、トマトの柄にしました。先日患者様にいただきましたトマトがおいしかったので、それを思い出しての選択です。食欲も出てきそうな、きれいな赤い柄です。

 手ぬぐいと言えば、この仕事を始めてから、観光地などでよく手ぬぐいを購入していた時期があります。と言いますのも、その頃は鍼灸の傍ら按摩もしておりましたので、按摩をするときに使用する手ぬぐいを集めていました。映画『男はつらいよ』で有名な帝釈天(題経寺)のもの、健康の心がけが書いてあるものなど、いろいろと購入した思いであります。鍼灸を専門にするようになってからは、あまり手ぬぐいを買うこともなくなりましたが、本日購入した素敵ながらの物を見ると、「“和”っていいなぁ」と素直に思います。

 手ぬぐいと言えばもう一つ、やはり清志郎のことは外せませんね・・・
 (また清志郎かよ!という突っ込みをいただきつつ 次回へ・・・)

【関連情報】
□ かまわぬ 原宿店

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7月の四国出張

◇◇◇◇ 2008年7月 四国出張のお知らせ ◇◇◇◇

残暑お見舞い申し上げます。
今年の夏は序盤から暑さ全開となっています。体調を崩しやすくなっておりますが、いかがお過ごしでしょうか。
7月27日(日)~29日(火)の間、四国出張をしてまいります。
この期間、治療院はお休みいたしますので、どうかご了承の程よろしくお願いいたします。。
※ 30日(水)から平常通り治療いたします。

【出張中のご予約について】
※ 出張中は電話を携帯に転送しておりますので、お電話でもご予約を承ることができます。
※ メールでのご予約は予約フォームからお願いいたします。ご予約確認のメールは、転送先の携帯電話からになりますのでご了承下さい。

患者様にはご迷惑をおかけいたしますが、どうかよろしくお願いいたします。

源保堂鍼灸院 院長 瀬戸郁保 

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国宝「松林図屏風」の前で

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【松林図屏風】 長谷川等伯筆 安土桃山時代 国宝

 先日行って来ました、東京国立博物館で開催中の『対決・巨匠たちの日本美術』で展示されている美術品の中で、印象に残っているものの一つが、この長谷川等伯(はせがわとうはく)の手による国宝「松林図屏風(しょうりんずびょうぶ)」です。長谷川等伯についても、この絵についても、ほとんど何も知らないのですが、惹きつけられるものを感じます。松というと、うねうねとした根っこや、縦横無尽に広がる枝や幹の様子を思い浮かべるので、このような静かな佇まいは新鮮でありました。朝靄の中なのでしょうか、霧の中なのでしょうか、幻想的なモノトーンの世界が静かに佇んでいます。
 この屏風は引きで見るのが楽しみ方なのでしょうか、会場では、ガラスの前でじっくり見ている人はほとんどおらず、混んでいる会場にあって、屏風の前2メートルくらいの空間ができていました。屏風とその前の間(ま)を見ていると、この屏風には、見る人を留まらせ、心穏やかにする作用があるように感じます。

syourin2.jpg
 ミュージアムショップで購入した絵葉書の前で、
 「こんな屏風の前で昼寝ができたら最高だにゃ~。」


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小児の過保護は良くない?(3)

 一昨日、昨日と、『儒門事親』(金・張従正著)の「過愛小児反害小児説」(小児を可愛すぎることは、反って小児を害するという説)に書かれている記述を追っておりますが、そこには薬の多い少ないについても言及しております。

「大人が服用する薬は、小児にとって良しとするものではない。」
と、薬の量について張従正は戒めています。大人と小児では年齢も身体も違うので、五臓六腑も異なることから、大人が服用する量は多くても、小児が服用する量は少なくていいと言っています。これは単純に身体の大きさから見ても、代謝量が違いますので、分るようなことですが、こういった記述があるということは、当時は薬の量の間違いで、小児を死に至らしめてしまったことが頻発していたのではないかと思います。西洋医学の現代薬の量によって起きる医療事故もありますが、同様に漢方薬についても量の多少による事故はありますので、身体に合わせた適切な量をとる必要があります。
 
 これは小児鍼のドーゼ(治療の量)にも当てはまります。大人の治療ですと、気が身体全体を巡る時間である、14分26秒を前後にして治療が行われますが、小児は身体が小さいためにもっと早く治療をしていく必要があります。そこで、治療時間を5分くらいを一つの目処にして行います。これ以上小児鍼をしますと、かえって子供は疲れてしまうことが少なくありません。こういったところにも、張従正が伝えようとしていた、小児と大人の治療の違いが出ているのではないかと思います。

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小児の過保護は良くない?(2)

 昨日は張従正の『儒門事親』の記述から、「小児の衣服」についてお話しをしました。
 本日はその記述の続きを見ていこうと思います。

その記述の続きには、「お乳のあげ過ぎ」が書いてあります。
「『玉符潜訣論』には「嬰児の病は飽(飽食)により傷れるものである。」と言っている。今の人は稚児を養うのに、腸胃の容積(腸胃の大きさに見合った消化力)を考えずに、ただ鳴き声を聞いただけで、まさにそれをお腹が空いた印であると言っては急いでお乳を加えさせる。そして消化力を超えた量をあげてしまう。小児が生まれた頃は、(お腹が空いていなくても)よく泣くものなのに!」
 昨日書きました「小児の衣服の過剰」とともに、このような消化力を超えたお乳のあげすぎは、小児の病の二大原因の一つであると張従正は訴えております。

 当院でも小児鍼をしておりまが、疳の虫や夜鳴き、下痢や便秘など、多くの症状の原因は胃腸にあると感じます。胃腸が原因と申しますと、大人の胃腸病を思い出すかと思いますが、そういったものではなく、“胃腸の消化力”という意味です。多くの場合、胃腸の消化力が落ちていたり、生まれたばかりでまだ十分機能していない場合、または、離乳食などの時期にまだ十分な消化力がついていないといったことが原因となります。このような状況で、過剰に飲食物が入れば、それは消化不良となり、便秘や下痢など、身体の不調の原因となるのは、この張従正の記述を読んでもよくわかることだと思います。

 衣服の過剰による熱、また、過剰な飲食物による消化不良の熱、こういった過剰になった“熱”が病の原因となると張従正は伝えています。なんでも過剰になりすぎな現在、一考に値する記述ではないかと思います。


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小児の過保護は良くない?(1)

 中国の金の時代(元の後の短い王朝)の古医書に『儒門事親(じゅもんじしん)』というものがあります。この書名は、「ただ儒者のみが、よく明らかに弁ず。而して親に事うる(つかうる)者知らざるべからず(親を敬うことが儒家の最大の徳目とされているので)」という意味からきたものです。
 著者は、金元四大家の一人、張従正(ちょうじゅうせい)です。張従正は、1156~1228年の間に活躍した医家で、攻邪論というものを提唱したことで、金元四大家の一人に挙げられています。攻邪論とは、病気の原因は邪にあり、その邪を外に出すことが病を治す最善の方法であるというものです。その方法としては、汗(汗を出す)、吐(吐いて出す)、下(便を出す)という3つを重視しています。
 張従正は、いずれも東洋医学の原典である『黄帝内経』などを基にして発展させたものですが、全てを汗・吐・下に集約すると言う偏りがあるように思われます。そのため、個人的には全てをそのまま指示することはできないのですが、そのような偏りを理解し、そのあたりを抜きにしますと、張従正の『儒門事親』はとても参考になる部分があります。そこでぱらぱらとめくっていたところ、とても興味深いところがありましたので、ご紹介しておきます。

 『儒門事親』の巻一に、「過愛小児反害小児説 九」というのがあります。この表題は、「小児を愛し過ぎることは、反って小児を害することがあるという説」という意味になります。赤ちゃん、小児は、か弱く、言葉も話せませんので、ついつい過剰に保護をしてしまいますが、それが反って赤ちゃんや小児を害していることにもなりかねませんよ・・・ということなのです。

 順を追ってここの記述を見ていきます。

「小児が生まれたてのとき、腸胃はとても弱いもので、お腹は減りやすく、また一杯になりやすい。虚しやすいし、実しやすい。寒くなりやすいし、熱しやすい。このことは古い本に書いてあり、世間の人はみんな知っていてもいいようなものなのに、みんな知らないではないか!」と嘆いて始まります。小児は身体も小さいので、変化も激しいものです。そういったことは昔から言われているのに、今の人はそれを分かっていないと、張従正は憂います。

「『礼記・曲礼(らいき・きょくれい、書物の名前)』には、童子は衣服を着ないと書いてある。『礼記集説』にも衣服はたいそう温めるので、陰気を消してしまうと書いてある。また、十五歳になったものでも、衣服を着ることは許されないものである。」

「しかし、今の人は、稚児を育てるのに、真夏のときでさえ厚手の衣服を着せている。これでは気が蒸せてしまう。寒い季節のように、密封してしまうと、大そうな暑さを外に洩らすことができない。老人でさえもこんなことをしてはいけないのに、ましてや純陽の幼児にするとは何事か!」
 真夏の暑さの下で、厚手の衣服を着せておくことは、熱を外に逃がすことができない。小児は純陽と言いまして、陽の気で満たされていますので、本来から熱に満ちているものです。熱くなりがちな純陽の小児に衣服を着せておくことは、熱くさせすぎてしまうということを警告しております。

 このように、先ず張従正は、厚手の衣服を着せて熱がこもってしまうことを戒めております。特に本文にも真夏と挙げられていますように、この夏の季節は気温が既に暑いものですので、よく考慮する必要があるように思います。
 暑い国に住む人々の生活を見ていますと、確かに子供は裸の状態が多いように思います。これは、生活レベルの問題だけではなく、暑い国に生きる人々の、昔からの知恵なのかもしれません。日本の夏も湿気が多く、かなり気温が上がります。冷房のかかりすぎによる冷えもありますが、この記述を参考に、こまめに小児の衣服を変えてみてはどうでしょうか。

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清志郎、癌転移・・・

 「清志郎・癌転移」・・・。
 この重いニュースは、数人の友達や知人から送られてきたメールで知りました。ちょうどこのブログ『鍼たま』で、先週行われたふぁんくらぶ祭を取り上げたばかりなのに・・・。私は会場の一番遠くから見ており、前にいる観客の頭をぬって顔をちらちら見る感じでしたので、そこからはよくわかりませんでしたし、力強い歌声を聴いてる限りでは、悪いような感じもしませんでしたが・・・。

 今思うと・・・と思うことがふぁんくらぶ祭ではありました。
 まず、珍しく清志郎が静かにステージに現れたこと。そして、珍しく足を引きずりながらやってきたこと。「今日は何十年ぶりかに座って弾き語りをするよ。」と言い、「ウッドストックあたりから、ジョン・セバスチャンとかはエレキ用のアンプにアコギ(アコースティックギター)を繋げてやってて、おれもドカーンとやるのが好きだったんだけど、まぁ、今日はちょっといつもと変えて座ってやろうと思って。」という感じのことを説明していました。
 そして続けて、ぼそっと「ちょっと足を傷めて痛いって言うのもあるんだけどね。」と清志郎。
 それを聴いた会場の女性が「え~~~~~っ!!!」と心配そうな悲鳴を上げました。
 「いや、そんな大したことじゃないから、そんな、え~~~っていうほどのものじゃないから。」と清志郎は観客席に応えました。
 私も、清志郎がそういうので、自転車の乗りすぎで足を痛めたのだろう、くらいに軽く受け止めました。
 ・
 ・
 清志郎自身が、どの時点で癌の転移を知ったのか、いろいろとネットでは憶測が飛んでいるようです。『徹子の部屋』の収録時には既にわかっていたのでは?など。
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 ・
 しかし、ふぁんくらぶ祭最後の曲「体操しようよ」では、“野音でまた会おう~♪ フジロックで会おう~♪」と歌っていたので、この時点でも本人はまだ明確には知らなかったのではないでしょうか。
 ・
 ・
 いずれにせよ、清志郎はまた闘病生活に入ります。転移がどの程度のものなのか、今度の復活がどれくらい先になるのか、全く分りません。しかし、再び復活してくれることを信じています。すぐにでも再復活祭をし、来年はきっと野音でロックをしてくれると思います。ロックのカリスマ、キング、ゴッド、そしてドリーマー。いつまでも夢を抱かせてくれるでしょう。

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カモミールが・・・(>_<)

春先に種を植え、順調に育っていたカモミールが全滅してしまいました・・・。
どうしてでしょうか・・・。
日照不足でしょうか?
水のあげすぎでしょうか?

植物は奥が深いです。
心の声を聞かないとできないことですね・・・。

私達は大地に接して生きています。
大地は全てを支えています。
全てを蔵しているので、地蔵様ともいうと聞いたことがあります。

大地の声を聴く。
植物の声を聴く。

それはすなわち、天地の気を得た身体の声を聴くことでもあります。

植物が育てながら、身体の声に耳を傾けています。

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「医学の原点」より

 本日は司馬遼太郎ネタで失礼いたします。

 『司馬遼太郎全講演〈2〉1975‐1984 (朝日文庫)』に収録されている「医学の原点」(1984年日本病院学会総会特別講演・原題「花神・胡蝶の夢をめぐって」)より抜粋・・・
ここでは、大村益次郎、緒方洪庵、シーボルトの娘であるオイネさんなどを挙げながら、司馬遼太郎が〈医学〉について語っています。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
つまり、医学というものは人格と関係のある学問である。
人間そのものを扱う学問であります。

     ( 中 略 )
要するに医学というものは非常に厳かな学問である。
そして人間にとって本来、親切という電流を発する学問なのです。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 同じく『司馬遼太郎全講演〈2〉1975‐1984 (朝日文庫)』に収録されている「土佐の明晰さ」(1984年安芸市市制三十周年記念講演会)より抜粋・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「精魂こめて自分を建設しろ。
ビルを建設するように自分を建設する以外に、生きていく道はない」

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
 
 
 臨床8年目、開業4年目。
 こつこつやってきましたが、どこまで歩いてきたのでしょう。
 これからもこつこつです。
 どうぞよろしくお願いいたします。

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清志郎の弾き語りを観る(2) 『ONE MAN SHOW』

One Man ShowOne Man Show
(2004/07/21)
忌野清志郎

商品詳細を見る

 忌野清志郎の弾き語りと言ったら、2004年の『ONE MAN SHOW』が思い出されます。このライブは清志郎の長いミュージシャン歴の中で、初めてのワンマン弾き語りショーです。本人も相当緊張しているような様子で、しょうしょうテンポが走っているところもあります。でも、それがまた清志郎の素の部分を見せてくれており、ふぁんくらぶ祭同様に親しみを感じます。そして弾き語りの演奏ですが、ギターはもちろん、ウクレレ、ハモンドオルガン、ドラムなど多彩なところを見せてくれます。

 DVDはいきなり「ぼくとあの娘」で始まります。この曲はアルバム『ハートのエース』に入っていますが、元々は3人編制のフォーク時代に歌われていたものですので、アコースティックギターによる弾き語りにはもってこいの曲です。初期のRCサクセションの曲は、青春期特有の切なさが交錯します・・・。個人的には、この「ぼくとあの娘」は、RCの曲の中でもベスト5に入れてもいいのではと思う曲です。
 そして次の曲「涙でいっぱい」もフォーク編制時代のものです。この曲はアルバム未収録で、現在他では聴くことができないので貴重です。できれば破廉ケンチ、リンコ・ワッショウの3人編制の原曲を聴きたいところですが、これだけでも十分その時代の空気と切なさを聴くことができます。
 この冒頭の2曲の他に、「三番目に大事なもの」「宝くじは買わない」と、初期のRCサクセション好きとしては堪らないレパートリーが揃っています。
 その他、テナーウクレレによる反戦ソング「LONG TIME AGO」、コミカルな「赤い原付」、動揺「カラスの赤ちゃん」など聴き応えのある弾き語りがたくさんあります。特典映像も楽しい「ONE MAN SHOW」です。
 
 このDVDを聴いていますと、清志郎の声が少々割れています。いつもの伸びやかさがあまり感じられません。おそらくこのあたりから咽の調子が悪かったのかなと思います。それを思うと、奇跡的なワンマンショーです。是非一度聴いてほしい一枚です。

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清志郎の弾き語りを観る(1) 『スクリーミング・レビュー』

 忌野清志郎と言うと、RC時代の飛んだり跳ねたりする姿を思い浮かべる方も多く、清志郎が楽器を弾く姿は想像できない方もいるかと思います。そもそもRCサクセションは3人組のフォーク編制でデビューしました。破廉ケンチのリードギター、リンコ・ワッショウのウッドベース、そして忌野清志郎はサイドギターとメインボーカルを担当。1960年代の日本の音楽シーンは、フォークソングブームで、デビュー当時のRCサクセションもまた、その流れに入っていたと当時は思われていました。そういった意味では、先日行ったふぁんくらぶ祭でも感じたのですが、清志郎にとって弾き語ることは、一つの音楽の原典回帰なのではないでしょうか。

 現在DVDで清志郎の弾き語りが観れるものの一つが、この『スクリーミング・レビュー』です。

Screaming RevueScreaming Revue
(2005/09/14)
忌野清志郎

DVDの詳細を見る

 RCサクセション解散後、清志郎は新たなる音楽シーンを求めて試行錯誤に入ります。その一つが2・3’S(ニーサンズ)でありました。若いメンバーを引き連れての楽しいバンドでした。「お弁当箱」「いつか観た映画みたいに」「あの娘の神様」など名曲もたくさんあります。しかし、若いメンバーの反目があったようで、2・3’Sは惜しまれながら解散の道へ・・・。
 2・3’S解散後にしたソロコンサートが、この『スクリーミング・レビュー』です。この『スクリーミング・レビュー』は、清志郎にとっても居心地が良かったのか、この後の清志郎のバンド“リトル・スクリーミング・レビュー”の前哨戦となりました。
 渋谷公会堂で行われたライブ映像ですが、PPM(ピーター・ポール&マリー)の「天使のハンマー」から始まり、泉谷しげるの黒いカバンの替え歌で、コミカルな「赤い原付 (黒いカバン)」、そして不遇時代の幻影を映し出した「まぼろし」、またDVD最後には、アンコールで歌われた、フォーク時代の「ぼくの家の前の道を今朝も小学生が通います」といった弾き語りを観ることができます。実際のライブでは、「あの歌が思い出せない」「宝くじは買わない」なども弾き語りで歌われましたが、惜しくもこのDVDには収録されていません・・・。アンコールでは仲井戸“CHABO”麗市も登場して、RCサクセションの名曲「君がぼくを知ってる」が歌われます。このときのCHABOの表情が素晴らしいです・・・。

 ちなみにこれは自慢ですが・・・(すみません、自慢で・・・)
 このライブが行われたのは6月25日で、私の誕生日でした。
 そして席は一番前(舞台向かって左端のほう)。
 そして、その一番前の席にいたため、DVD最後の「天使のハンマー」で会場が映るとき、チラッと私が映りこんでいます(笑)
 さらにこのとき、清志郎が歌い終わった後にTシャツを会場に投げ込んだのですが、私の方にフラフラと飛んできたので、ジャンプして掴みました・・・。しかし、後ろの人も掴んでいたので、私は遠慮してその手を離してしまいました・・・。

 と、このDVDは、いろいろな意味で感慨深いものです。。

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忌野清志郎 ふぁんくらぶ祭(4)

 弾き語りライブ2曲目の「世間知らず」。
 これはアルバム『メンフィス』に入っている名曲です。この曲のジャケットで、清志郎と一緒に映っているギターはギブソンのハミングバードと呼ばれるもです。70年代フォーク世代憧れのギターで、未だに人気の衰えないギターです。ピックガードにハチドリが施されたもので、箱も太いために、太く響く音が出ます。
 清志郎が所有するハミングバードは、初期のRCサクセションと同世代のフォークグループである「日暮し」に所属していた武田清一氏から、分割で購入したものだそうで、以来様々な場面で使われてきたギターということです。初めてMG’Sとメンフィスで一緒にレコーディングをするときに、何故かこのハミングバードを持って行ったそうです。その偶然の選択が、『メンフィス』という名アルバムを生み、『世間知らず』という名曲を生み出したのです。ギターによってこれだけ違うのかと、改めて思うのでした。
 ちなみにRCサクセションと同期の古井戸(加奈崎芳太郎&仲井戸麗市)もハミングバードでしたが、彼らのは二台とも台湾製だったと、今回清志郎が暴露してました(笑)

 私は清志郎が『世間知らず』のジャケットで持っているハミングバードに憧れて、大学生の頃に必死になってバイトをして購入しました。指を大切にする鍼灸師になった今は、文字通り宝の持ち腐れとなり、実家の箱根で眠っていますが、それでも大切な“宝”です。

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忌野清志郎 ふぁんくらぶ祭(3)

 ふぁんくらぶ祭の目玉である「弾き語りライブ」です。

1950年代に生まれ
1960年代にデビュー
1970年代に鳴かず飛ばず
1980年代に大爆発
1990年代に数々のエピソード
2000年代に入り、カリスマ、KING、GOD、そしてとうとうドリーマーに・・・。
こんな高橋ロックミーベイビーの紹介で、いよいよ清志郎の登場です。

 清志郎は、「ヴァン・モリソンの曲が流れる中、静かに普通に出てこうようかと思ったのに、これじゃあだめだなぁ。」と言い、「もう一回入ってくるは・・・」と、入場のやり直しです(会場・大爆笑)
 弾き語りライブの私の整理券は、330人中326番というものでしたので、最後尾から観ました。高くもない身長で観るので、清志郎の顔が見える程度でしたが、専門学校の中にあるライブ施設ということで、それほど大きくはないので、十分な近さを感じる距離です。

 今回清志郎は、珍しく椅子に座っての弾き語りです。身体全身を楽器にして歌を歌うという信条の清志郎にとって、椅子に座って歌うことは大変珍しいもので、本人も「TVK(神奈川テレビ)のヤング・インパルスで『ぼくの自転車の後ろに乗りなよ』以来、何十年ぶりです・・」と言っていました。
 ステージには清志郎お気に入りのギターが並べられています。曲に合わせて1本1本選んで弾き語りをしていきます。曲に入る前に、使うギターへの薀蓄が少し語られます。サンバーストが好きであること、ナッシュビルの有名なギター屋さんで購入した話、弦の話しなどなど。狭い会場ですので、会場からも直接質問や突込みが入りますが、それがファンクラブ独特のアットホームさを感じさせてなごみます。清志郎とファンというよりは、清志郎とお友達と言った感じでしょうか。

 アットホームの中で繰り広げられた曲は、
1. 誇り高く生きよう
2. 世間知らず
3. 曲がり角のところで
4. パパの歌
5. お弁当箱
6. 500マイル
7. 体操しようよ
(メモをしなかったので、少々順番があやふやですが、こんなラインナップでした。)

 途中に質問コーナーが入りました。そのときの二つ目の質問が、「マイブームを教えて下さい」というものでしたが、清志郎は思いつくことができず、司会の高橋さんが「以前は銭形平次がマイブームといってましたけど?」と促すと、「ああ、そういうのでいいんだったら、まだ銭形平次かなぁ。」と清志郎は答え、銭形平次の始まりのリフをギターで弾き始めました。しかし、あるところのリフがうまく弾けず、「あれ、あれ、もっと練習してくればよかったなぁ。」と・・・。高橋さんが「ほんとにマイブームなんですか?」と聞くと、おもむろに「銭形平次」をフルで歌いだしました。こういったところも、普段のライブにはない面白みがあります。


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忌野清志郎 ふぁんくらぶ祭(2)

 暑い中、チケットの整理番号にならって列を成します。最初に見るフィルムプログラムの整理券は早い順番でしたので、並んで直ぐに入ることができました。入ると前列の席が空いているので、そこへ走り込んだのですが、少々遠慮して真正面は避け、少々右側に陣取りました。

 ライブの時の開演前の時間は、一人ではなんだかばつが悪く、居心地が悪いものです。早く始まらないかなぁと思っているうちに、開演時間がやってきました。司会の高橋ロックミーベイベーさんが登場。清志郎と同じところで作ってもらったというガウンをまとい、清志郎と同じようなメイクをして登場です。清志郎と比べるとだいぶぽっちゃりした方なので、どうもあっち系の化粧にしか見えないのは私だけでしょうか・・・。しかしさすがに司会は上手です。観客を盛り上げてフィルムプログラムの始まりです・・・。

 フィルムプログラムとは、過去の清志郎の映像を観るものです。フィルムライブといったほうが分りやすいでしょうか。ソースのネタは「スペース・シャワー・テレビ」で流されたものです。この日のために、「スペース・シャワー・テレビ」に眠っている秘蔵VTRを編集したそうです。

 どんな曲から始まるのか・・・・。
 ドキドキしながらはじまりました・・・。

 一曲目は、「あの歌が思い出せない」
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 最初のギターのカッティングを聴いたところで、すでに鳥肌&涙
 ぞわぞわと感動が押し寄せてきました。
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  ・
 映像は1991年、大阪万博公園で行われた野外フェスのもの。中日ドラゴンズのユニフォームを着た長髪の清志郎。歌っている曲は、初期の名曲「あの歌が思い出せない」です。ちょうど1991年は、自分自身一番清志郎のライブに行っていた頃でもあり、この曲が入ったシングルレコードを、高知県の中古レコード屋で購入した時期とも重なります。この曲を始めて聞いたのは、そのシングルレコードを購入した中古レコード屋で、視聴させてもらったときなのですが、このときも鳥肌が立ちました。この曲は本当にすごくいい曲なんです。現在「ハードフォークセクション」というアルバムで聴くことができますので、ぜひとも聴いて欲しい一曲です。
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 一曲目以降も時代を経ながら曲が進みます。“秘蔵”という言葉が示すように、下北沢のラーメン屋さん「眠亭」で撮られたラーメンの歌など、楽しいものも盛りだくさんでした。一曲目の「あの歌が思い出せない」でノックアウトを喰らったまま、あっという間に時間が過ぎ、プログラムも終了したのでした。

【参考アルバム】
HARD FOLK SUCCESSIONHARD FOLK SUCCESSION
(2000/12/06)
RCサクセション

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忌野清志郎 ふぁんくらぶ祭(1)

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 本日、忌野清志郎ふぁんくらぶ祭に行ってまいりました。ここ何年かやっているイベントですが、初めて行ってきました。今回も行けるかどうか分らなかったのですが、とりあえず頭の中に入れておきました。そして6月の後半に改めて会誌を見ると、なんとフィルムプログラム、弾き語りライブを観るにはメールを出して申し込みをしておかなくてはいけないではありませんか!!そしてその締め切りはまさに改めて会誌を見たその日のお昼でした。私は慌てて必要事項を書いてメールを送信しました。とりあえずこれでエントリーができたので、ダメならダメでも諦めがつきます。そういえば今年の夏の日比谷野音でのライブは、申込日を間違えるという初歩的ミスをしてしまい、チケットを取りそびれてしていたのです・・・。日比谷夜音のチケットを取れなかったので、その分なんとしてもこの弾き語りライブはどうしても行きたいところです。そして数日後、当選のメールが来て、ホッと一安心をしました。

funclub2.jpg

 会場に着きますと、こんな立て看板がありました。
 看板を見るなりボルテージは上がり、さてさてどんな展示品があるのだろうと思ってのですが・・・。
 正直、あまりありませんでした(残念・・・)ステージ衣装が3着くらい、あとはふぁんくらぶ会誌のバックナンバーくらいだったでしょうか・・・。会場はESPという音楽の専門学校ですので、全部の教室を開放して学園祭のようにしてくれているのかなと期待したのですが、ロビーだけでした・・・。正直残念ではありましたが、気を取り直して、当選メールのプリントを片手に受付へ進み、チケットに交換しました。
 
 私が観たのは、フィルムプログラム(2)と弾き語りライブ(1)の二つです。
 さてその内容は・・・。

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主なき家にも・・・

 今朝散歩の途中、治療院のあるマンションの並びの空き家の庭から、朝顔が顔を出しているのを発見しました。

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 治療院を開業した翌年の2月に表参道ヒルズがオープンしましたが、その前後からこの周囲の土地は値上がりを始めました。それ以来周囲は不動産業者に買い上げられ、更地が目立つようになりました。その後更地に何か建つ様子もないので、動きが止まってしまったのでしょうか。

 治療院の前の更地は、最初は民家が建っておりました。そこには桜の木がありました。ある春の日、桜の花が咲いたまま、その桜は無残にもばっさりと切られてしまいました。私はその一部始終を遠くから見ていましたが、桜の悲鳴が聞こえてきた感じでした。
 それから次第に周囲に空き家が目立つようになりました。そしてとうとう治療院並びのマンションと、その隣のお家も全て空き家になってしまいました。更地にはなっていないので、一件普通の景色ですが、誰も住んでいません。冒頭に掲載した朝顔の写真は、誰も住んでいないお家の庭から出てきたものです。主はいなくとも、こうして植物はしっかりとその土地に生きています。ビニールシートに囲われた更地は、全く呼吸を止めてしまったようで、シーンとしたものを感じますが、まだ取り壊しにあっていないところは、まだ土地も呼吸し、生命を育んでいます。

 今後この土地がどのような変遷を遂げていくのか分りません。
 しかし願うことは、土地が呼吸し、住む人が呼吸し、訪れる人も呼吸をすること。
 「表参道」という名前が示すように、このあたりは明治神宮の杜に守られたところです。
 生命の息吹、呼吸を大切にして、生命を大切にする土地であり続けて欲しいと、朝顔を見て思いました。

 国破れて山河あり・・・

 表参道のこの土地も、そんなことのないように、いつまでも呼吸を続けて欲しいものです。

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スポーツ貧血とかかとの関係 -「散歩の効用」に付記-

 この『鍼たま』や当院のホームページで、何度か「散歩の効用」と題して、散歩のお話しをしております。その中で、東洋医学的に見て、“かかとから足をつけない”ということに重点を置いてお話しをしました。かかとから足をつけるウォーキングが主流の昨今、この“かかとから足をつけない”というのはどうも奇異に見えるようで、特別な歩き方のように思われがちです。これは特別なものではなく、身体の構造からいっても理に適ったもので、そのあたりは以前書きましたものを参考にしていただくとしまして、本日はそれに関連して「スポーツ貧血」というものをご紹介します。

 剣道をしている方によく血尿が見られたりします。これは足を激しく踏み込むために起きるもので、病ではありません。また、長距離マラソンをしている方でも、男女を問わず貧血になりやすいのですが、これも長時間に渡ってかかとへ衝撃が入ることが原因で、その衝撃がかかとの血管を傷めた結果、赤血球が壊れていくことで起きます。赤血球が壊れますと、赤血球に乗っかっている鉄分も外に出てしまいますので貧血となります。身体の鉄分が不足しますと、さらに赤血球は壊れやすくなりますので、さらに鉄分が不足し、貧血がひどくなります。鉄分が不足しますと、疲労骨折もしやすくなりますし、身体の疲労感もたまりやすくなり、体力が失われ、様々な身体症状の原因ともなります。

 スポーツ貧血における貧血の発生は、かかとへの衝撃によって、かかとにある血管が破壊され、その破壊によって赤血球が外に流れてしまうからとされていますが、これを身体の構造と東洋医学的に考えてみます。
 赤血球の調節は、エリスロポイエチンという体内物質で行われていますが、このエリスロポイエチンの産出の9割は腎臓で行われています。以前書いた「散歩の効用」でもお話ししましたように、かかとから入る歩き方は、ダイレクトに足から腰へと衝撃が響きますので、腰にある腎にも当然強い衝撃が入ります。そして、かかとは東洋医学で分類しますと、まさに腎ですので、かかとへの衝撃は腎に入ることが分ります。このようにかかとからの衝撃は腎を傷めるわけですが、腎から産出されるエリスロポイエチンにも影響が出ると考えられます。このように見ていきますと、かかとからつく歩き方は、赤血球にも影響が出ることが分ります。
 長距離マラソンに比べたら、散歩をする程度の歩く衝撃は少ないのですが、少ない力でも継続して加えられていると身体には影響が出てきます。特に貧血気味の方や、腎臓に病のある方には影響が出やすいと思われますので、今一度歩き方を再考していただきたいと思います。

【関連記事】
□ 表参道・青山・源保堂鍼灸院コラム 「散歩の効用」()(
□ 表参道・青山・源保堂鍼灸院コラム・インデックス
□ 『続鍼たま』内 「散歩の効用」()()(

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ある和菓子職人のおはなし

 実家の和菓子屋で、実に50年の長い間、和菓子職人として働いてくれた方が、今年亡くなりました。80歳を過ぎていました。毎日3時4時起きで、夕方まで仕事をしてくれました。仕事のハードさと、体力などを考えたら、大往生であったのではないかと思います。趣味らしい趣味はこれといってなく、ただ車が好きで、休みの日にはドライブに行ってくらいで、まさに職人らしい方でした。

 職人さんは歌手の八代亜紀の大ファンでした。ドライブに連れて行ってもらったとき、『雨の慕情』が繰り返し車内に流れていたことがあります。あるときその八代亜紀が、TV取材で工場(こうば)を訪れたそうです。普通でしたら大ファンですから緊張すると思うのですが、全く緊張することなく普段どおりに仕事をして応待したそうです。自分の憧れの歌手が、自分の作ったお餅を食べてくれるという・・・このときの気持ちはどんなものだったか、いつか聞いてみたいと思っていましたが、聞かずに終わってしまいました・・・。

 私はこの方に大変お世話になりました。家族の生きる糧であるお菓子を、丁寧に毎日作り続けてくれたことはもちろんですが、それだけではなく、仕事を続ける大切さを教えてくれました。あまり口数の多い人ではありませんでしたが、仕事をしている姿勢の中に、たくさんのメッセージがあるように思います。こうして今書いていると、そのときどきの顔が思い出され、なつかしく、そして私を励ましてくれています。

 この方が主に担当していた温泉もちというのがあります。柔らかい歯ざわりが特長のお菓子なのですが、この方は、最終的にこの温泉もちを、その日の温度や湿度などを考慮にいれながら、常に同じ状態のものに仕上げるまでに、技術と勘を磨きました。これは、日々の継続の中でようやく達成できる境地ではないかと思います。

 職人さんは、最初から和菓子職人になろうとしたのではなく、箱根のどこかで働いているところを、祖父が連れてきたようなのです。以来50年、ずっと働き続けてきました。実家で仕事をする前の話しをちらと聞いたことがありますが、「中途半端なことしてたよ」みたいなことを言っていたように思います。

 昨日司馬遼太郎のお話を引用させていただきましたが、そこに出てきた“職人”という言葉から、私は最も身近であったこの方のことを思い出します。思い出すと思わず涙が出そうになり、文章を書くことができなくなるので、断片的に思い出して書くことにし、まとまりは意識していません。今、自分が鍼職人として歩んでいるとき、少しでもこういった姿を見習いたいと思います。

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