ドーゼについて(2)
2008 / 04 / 17 ( Thu )
 鍼灸学校では「ドーゼ(治療が与える患者様への刺激量)を多くしすぎないように。」と教わりますが、在学中にそれをはっきりと意識することはなかなか出来るものではありません。私自身も、鍼灸学校を卒業し、実践の臨床の中で初めて“ドーゼ”というものを意識するようになりました。ドーゼというものを意識して、まず自分の鍼灸師としての姿勢に気がついたのですが、それは、患者様一人一人の状態を見ていないことからくるのだということです。そして、それを判断する技術や学問がないことに気づき、今の本治法と出会いました。

 ドーゼの難しいことの一例です。
 例えばある患者さんが受け取ることができるドーゼを100%とした場合、その100%をフルに使用したらいいのか?と言いますと、これも難しいもので、100%よりも、少し余力を残した80%くらいがほどよい治療効果が出てくるようです。これは、20%の余力を持たせておくことで、患者様が残っている余力で回復起点を見出すということだと思います。
 このように、治療効果を発揮するために、ドーゼという視点で見ていきますと、鍼灸治療は、“物足りない”くらいの刺激量の方が良いことが多くあります。当院で行っている本治法は、ドーゼを調整しながら行いますが、そのために、治療時間が短くなることもありますし、また、使うツボが少なくなることもあります。

 ドーゼは数値で表れるものではないので、治療経過を見ながら、施術者の手を通して管理していきます。鍼灸治療は、とても微妙なものであることをご理解くださいませ。
 

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