ドーゼについて(1)
2008 / 04 / 16 ( Wed ) 鍼灸の用語で、「ドーゼ」というものがあります。これは、“治療全体の刺激量”のことを指します。この刺激量は、明確な数値で表されるものではなく、治療全体の刺激量と、患者様が治療の刺激をどのように受け取ったかという、相互の関係から治療者の手によって判断されます。後日その具体的な基準を書きますが、刺激量の判断には、使ったツボの数(鍼の数)や、治療時間などが含まれ、一般的には例えば治療時間が長いと、“ドーゼ(刺激量)が多い”と言います。
しかし、このドーゼですが、多ければ多いほど良いかと言いますと、そうではないのが鍼灸治療の難しいところです。鍼灸治療だけではなく、例えば指圧やマッサージなどにもこのドーゼというものがあるのですが、“揉み返し”という現象は、明らかな多すぎるドーゼであり、これは患者様への負担が多すぎることを意味しています。鍼にもめんげん現象と呼ばれる好転反応がありますが、これも出すぎてはドーゼが多すぎることになります。 鍼灸学校に入りたての頃や、仕事を始めた初学者の頃、私も単純に、一回の治療でたくさんのツボを使えば使うほど治療の効果が出ると思っていましたし、指圧などをするときでも、ツボを押す力を強くすれば強くするほど患者様のためと思っていたことがあります。患者様には早く良くなっていただきたいので、ついついて力を入れすぎたりしてしまう傾向がありました。しかし、たくさんのツボを使っても、強くツボを押しても、効果はあまり変らず、むしろたくさんのツボを使えば使うほど、患者様の身体にめんげん現象が出すぎてしまったり、指圧などでも、強揉みで患者様の筋肉を傷めてしまうことを多く見てきました。自分の治療体験だけではなく、諸先輩の治療を見学させていただいたときも、そのような例をたくさん見てきました。 以上のように、患者様の身体を回復するためには、鍼灸治療には、特にこの“適確なドーゼ”の管理が大切になります。 それでは、その“適確なドーゼ”とは、どのようなものなか?明日以降少し考察を続けてみたいと思います。 |
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