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表参道・青山エリアにある源保堂鍼灸院のブログです。東洋医学・健康の話しをはじめ、治療院の日常、堂主・スタッフの情景などを綴っています。


〒150-0001 東京都渋谷区神宮前 4-17-3アークアトリウム101 TEL. 03-3401-8125

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『SPIRITスピリット』

SPIRIT<スピリット>特別版 SPIRIT<スピリット>特別版
ジェット・リー (2006/07/14)
ワーナー・ホーム・ビデオ
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 2006年を締めくくる映画を何にしようかと思ったのですが、“SPIRIT(スピリット)”という言葉に魅かれてこの映画を選びました。パッケージからして普通の格闘物かと思いつつ、しかし、“SPIRIT”という言葉が引っかかり・・・。映画を観出してすぐに始まった格闘シーンからも、「ああ、やっぱり最近流行のワイヤー・アクションのただの格闘映画かな・・・」と思ったのですが、主演のジェット・リー(リー・リンチェイ)の聡明で冷静な表情、そして特撮に頼るだけではない迫力のあるアクションに見入ってしまい、いつの間にかこの物語の世界の奥にあるものに引っ張られていきました。そして、観ていくうちにこれは単なるアクション映画ではなく、題名である“SPIRIT”つまり日本語で言う“精神”という言葉のテーマが伝わってきました。
 当初は単に“強いこと”だけを目指していた主人公の格闘家フォ・ユアンジャ。しかしその“精神”を欠いた格闘の追究にも陰りが見え始め、それは過酷な悲劇へとつながっていく。そして当てもなく彷徨いたどり着いたある山奥の村で生活をし、自分の生き方を見出し、精神性を持った真の格闘技へと成長していく・・・。

 主演のジェット・リーは、『阿羅漢』や『少林寺』でも有名で、もともと武術の世界でもかなりの実力者です。ハリウッドへ進出してからは本来の彼の持ち味が出ていないという感じもしましたが、この『SPIRIT』は、彼自身がメイキングでも話しているように、彼にとっては武術を扱うものとしては一つの集大成として位置づけられた映画です。最近の映画でのアクションは、CGやワイヤー・アクションが増えておりますが、この映画のアクションシーンも多少そういった技術が使われています。それは映画『マトリックス』のアクションを担当したユエン・ウーピンがアクションシーンを担当していることからも分かります。しかし、この映画のアクション・シーンはそういった技術に全てを頼るのではなく、ジェット・リー他共演者の素手のアクションを中心にしており、それをより効果的にみせるために最小限にその使用は抑えられているように思いました。あくまで素手のアクションにこだわるその姿勢も、やはり武道家としてのジェット・リーの精神の現れではないかと思います。その成果で、アクションシーンの中にも深い精神性を感じることができるように思います。

 物語の主人公であるフォ・ユアンジャは実在した人物だそうです。この物語のどこまでがフィクションかは分かりませんが、その生涯は心技体の技を極める道だったのではないでしょうか。深い精神性を持った格闘技の世界を極めることは、本来の自分自身が見えてくるのかもしれません。カンフー・アクション映画としては素直に泣けてしまう映画でした。

【映画情報】
出演: ジェット・リー, 中村獅童, スン・リー, 原田眞人
監督: ロニー・ユー
DVD発売日: 2006/7/14
時間: 103 分


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仕事納め

 今年の仕事が終わりました。
 今年は昨年よりも時が経つのがさらに早くなったように思います。時間が経つのが早く感じるようになったのも、患者様のおかげと思っております。来年も、その次の年も、さらにその次の年も・・・精進を重ねてまいりますので、どうかよろしくお願いいたします。
 


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Q.鍼灸でめまいは良くなりますか?

A. 良くなります。
「めまい」は古医書では「眩暈(げんうん)」と書いてあります。古医書の時代からあるのですから、このめまいという症状は昔からあり、古人にっても不快な症状であったことが察せられます。
 この古医書の記述によりますと、めまいはいくつかに分類することができます。これもやはり五臓六腑のバランスの崩れから来るものですが、その調整をすることにより、めまいも改善されていきます。
 毎日の臨床をしておりますと、患者様が訴えるめまいを聞きますと、最近ではストレスによるめまいが増えているように思います。このようなストレスによるめまいは、病院で検査してもなかなか原因がつかめず、うまく症状が改善されないようなものが多いです。鍼灸治療は、身体の“はたらき”が弱っているものにはとても効果がありますので、特に原因がない場合でも、全身の調整が基本である鍼灸治療を受診されることをお勧めいたします。



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年始のお知らせ

□ 年始のお知らせ □

来年は4日から治療院を開けています。
年末年始の胃腸の疲れ、身体の疲れを癒しにいらしてください。

表参道にも提灯に明かりが灯され、明治神宮は初詣の参拝を心待ちにしております。


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気温の変化

 昨日は季節はずれの激しい雨が降りました。夜は雷がなったりと、まるで台風のようでした。今朝も風が強く、そして気温も上がっています。
 このブログでも何度もお話をしておりますが、我々の体はその季節の傾向にあわせて、外界に対応しようと変化をしています。今のこの冬の季節ですと、外からの寒さに対抗するために身体の皮膚は厚くなっていくものです。しかし今日のように気温が上がってしまうと、身体は冬仕様であるにもかかわらず、この気温に対応しなくてはいけないので、身体は身体自身でそれを微妙に調整しなくてはいけません。明日はまた寒さが戻るようですが、寒さが戻るとまたそれに対応すべく身体はまた自分自身を調整していきます。このように外界の気候や環境の変化によって、我々の体は大忙しで動いています。
 健康なときはこのような気温の変化にもついていけるのですが、疲れやストレスがたまっていたり、体調を崩しておりますと、この身体の環境への微調整がうまくいかないことがあります。こうなりますと、その間隙をぬって風邪が入ってきたりします。この季節、忘年会などで胃腸が弱っていたり、また、最後のスパートで仕事を集中している方も多いと思います。このような状況に重ねて、今日のような気温や気候の変化がありますと、身体はさらに大忙しで働かなくてはいけません。
 風邪は万病の元といいますが、この気温の変化で体調を崩さないように気をつけていただきたいと思います。

閑話休題
それにしても昨日の雨はかなり降りました。12月とは思えないくらいの勢いでした。
細野晴臣、大滝詠一、松本隆、鈴木茂が結成していた伝説のバンド、はっぴいえんどのファースト・アルバム『はっぴいえんど』に、「12月の雨」という曲が入っています。これは12月の冷たい雨の心象風景を歌ったものです。昨日のような激しい雨とは趣を異にしますが、名曲です。また、都会に降った雪の風景を歌った「しんしんしん」という曲もあり、他にも「春よこい」というお正月の歌も入っています。東京の冬の風景を思い出させる一枚です。
 “日本語で歌うロック”を模索し続けたはっぴいえんどのこのアルバムは、この季節にお勧めの一枚です。

はっぴいえんど はっぴいえんど
はっぴいえんど (2002/09/11)
エイベックス イオ

このアルバムの詳細を見る


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『武士の一分』

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 先日の休みを利用して木村拓哉主演の『武士の一分』を観てきました。『男はつらいよ』シリーズが好きな私にとっては、この山田洋次監督の最新作はとても楽しみにしていました。リアルタイムで『男はつらいよ』を観ることができなかった自分にとって、山田洋次監督の作品をリアルタイムで観ることができるのは貴重です。

 あらすじは、こんな感じです・・・。
 木村拓哉演じる三村新之丞は、武士とはいえその役職は毒見役というもので、殿様に運ばれる食事の毒見をするのが仕事です。町道場で腕をならした三村にとっては、この役は退屈極まりないものであった。そして毒見という仕事自体がすでに形式的なものになっており、無意味な仕事の一つになりかかっていた時代でもある。そんな中で自分の生き様を模索しようかとしている矢先、毒見をした食事の中に入っていた傷んだ貝の毒にあたってしまい、失明をしてしまう。この失明から三村の苦悩、不安が始まり、さらに追い討ちをかけるようなことが起きていく・・・。

 私は木村拓哉の演技についていけるかどうかと思ったのですが、思いがけず私は好感を持って観ることができました。むしろ失明してからの演技はうまいと思わせるところもありました。
 そして木村拓哉を囲む役者の演技もすばらしかったです。とくに三村のお世話係をしている徳平(とくべい)を演じる笹野高史はいい味を出していました。『男はつらいよ』シリーズの後半で、笹野高史は脇を固める俳優の常連として、おかまの役や駐在さんの役など幅広くこなしていますが、どれもユーモラスがあって、味があります。今回のこの徳平もまた、そんな脇を固めるユーモラスを醸し出しておりました。他にも山田洋次監督に馴染みの深い役者さんがそろっております。

 作品タイトルに示すように、「武士の一分」、つまり武士としての生き様、武士としての誇りというものがテーマのように思います。映画の中にもしばしば「武士の一分」というタイトルの言葉そのものが出てきますが、その言葉に込められた意味は、“それぞれの心の奥に秘めたもの”を指しているように思いました。時代劇なので、“武士”というものにイメージを持っていかれがちですが、タイトルの“武士”という言葉を自分に当てはまる言葉で置き換えてみたら分かりやすいと思います。たとえば私であれば、そこに自分の職業である“鍼灸師”という言葉を入れてみたのですが、「鍼灸師の一分」と言ってみると、自分はいったい何だろうか?と自分の生き様に問いかけることができるように思いました。
 たとえば世の中には多くの鍼灸治療院があり、多くの鍼灸師がいます。しかしそこに“鍼灸師の一分”を自覚して日々の臨床を行っている者がどれだけいるのだろうかと・・・。自分の鍼灸師としての一分は、いったいどこにあるのだろうか・・・。人生にとっての“一分”とはどこにあるのだろうか・・・。
 私は映画を観終わった後、このような自問自答を繰り返しながら映画館を後にしたのでした・・。

【映画情報】
製作年度:2006年
上映時間:121分
監  督:山田洋次
出  演:
木村拓哉・檀れい・笹野高史・小林稔侍・赤塚真人・緒方拳
桃井かおり・坂東三津五郎

(関連情報)
□ 武士の一分公式ページ
□ ジャニーズネット
□ 笹野高史
□ 赤塚真人

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コラム更新

 昨日は冬至についてお話をしました。
 また昨日ホームページ上のコラム「東洋医学って何?」に「五行」と題してコラムを更新しました。陰陽という見方とともに、東洋医学で重要な五行という見方について書きました。
 五行というものは、漢代にはじまる陰陽五行思想がもとになっておりますが、陰陽同様に循環している萬物の様子を分類したものです。この陰陽五行思想を医学にも応用することで、東洋医学の基礎が築かれ、発展の礎となりました。東洋思想と医学の接点を感じてもらえたらと思います。

(関連情報)
□ 「コラム・東洋医学って何?」


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一陽来福

 昨日のブログで冬至についてお話をしました。その中で、“一陽来福”というお話をしました。これは、冬至という陰の極まりから、ようやく陽が回復するという意味で、“復(また)来る”の“復”に“福”をかけたものです。
 神社やお寺ではこの日に“一陽来福”のお札が配られたりしますが、 一陽来福のお札ですが、毎年変わる恵方に向かって貼ります。来年は北北西が恵方になりますから、恵方に向けるために南南東の壁に貼ることになります。貼るときの時間も夜の12時と決まっているようです。当院でも古式に則ってこのお札を治療室につけました。治療を受けながら、一陽来福のお札のパワーが患者様皆様にも注がれんことを願っております。

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冬至

 本日は冬至です。
 冬至は北半球では太陽の高さが一年中で最も低くなるときで、昼間の時間が一番短くなり、夜が最も長い日となります。これは、東洋的な見方で考えますと、“陰が極まる”日と言えます。
 東洋思想には陰陽というものの見方がありますが、これは単純に、ある同じ系統のもの二つを比較した場合に、陽は明るい感じがするもの、陰は暗い感じがするもの、と分類する方法です。色で言えば、白と黒を比較したとき、白は陽で、黒は陰です。太陽と月で言えば、太陽が陽で、月が陰になります。このようにして、東洋思想ではこの世界に存在する全てのものを陰陽という分類で捉えています。
 この陰陽で見ていきますと、今日の冬至は“陰の極まり”ですから、陰(暗い部分)が一番多い日でもあります。
 この冬至の陰の極まりが過ぎると、徐々に陽が増えてきます。冬至というのは陰の極まりで、一番陰が多い日でありながら、陽が増していく、陽の再生の日でもあり、めでたい日でもあるわけです。陽が再びやってくるので、これを“一陽来福”とも呼び、日本の各地でもそれを祝うお祭りが神社お寺で行われたり、そのときにはお守りなどが配られたりもします。
 3000年以上前の中国の周の時代では、この冬至の日を、陽の再生という意味で1年の始まりとしました。漢の時代に入ると、周の暦法は改正され、正月1日を新年とするようになりましたが、歴代の皇帝は、冬至に重きを置き、盛大な儀式を行ったそうです。
 冬至は陰の極まりであり、陽の再生ではありますが、実際に暖かさを感じるようになるのは春先で、この日からまた一段と寒さが増していくときでもあります。日本では冬至の日にはかぼちゃを食べたり、ゆず湯に入ったりしますが、これはこれからやってくる寒さに対抗するために、かぼちゃで栄養を取り、ゆず湯で温まるという昔からの知恵ではないでしょうか。かぼちゃにはカロチンが多く含まれていますが、カロチンは肌や粘膜などにもよく、風邪などのウィルスに対抗するためには必要な栄養素です。
 
 昔中学校だったでしょうか、理科の先生が地学の時間に「冬至から日に日に日が長くなっていくんです。そのため私は冬至を大晦日にしていて、この日に年越しそばを食べることにしている。」とおっしゃっていたことがあります。私はそのときは、どっちでもいいことでは、と思ったのですが、こうして東洋医学を通して東洋思想を学んでみますと、これも一つの解釈なんだなと、冬至になると思い出すことがしばしばあります。
 
 皆様はどんな冬至をお過ごしでしょうか?

 

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かぼちゃ(南瓜)

 明日は冬至ですが、冬至にはゆず湯に入ったり、かぼちゃを食べる習慣があります。
 このかぼちゃですが、16世紀ごろにカンボジアから日本に入ってきたようで、“カンボジア”がなまって“かぼちゃ”となったということです。李時珍の『本草綱目』によると、「南瓜種出南蛮」とありますので、中国においても、東南アジアの国から持ち込まれたものと思います。
 かぼちゃはほんのりとした甘みもあり、食事にはもちろんお菓子やパンなどにも使われる人気の高い野菜の一つではないでしょうか。また、シンデレラの馬車やハロウィンなどにも登場するように、どことなく親しみのある形も人気の秘密かもしれません。
 このかぼちゃですが、緑黄色野菜でもあり、特徴的な栄養素はカロチン(ビタミンA)を多量 に含んでいるところです。カロチンは粘膜を丈夫にするはたらきがありますので、風邪に対する抵抗力を強めてくれます。また緑黄色野菜は抗酸化作用もありますので、活性酸素を除去するにも役立ちます。その他にもビタミンC、ビタミンEも含まれているということで、美容にもいい食材といえます。
 かぼちゃは普通夏に収穫されまですが、収穫後3~4ヶ月貯蔵しておくとデンプンが糖分に分解されて美味しくなるそうで、 秋から冬にかけての方が旬であるとも言われています。
 『本草綱目』を開いてみますと、その主治(効能)に「補中益気(ホチュウエッキ)=中を補い、気を益す」 とあります。これを意訳すると、かぼちゃは“胃腸のはたらきを補い、気を増してくれる”食材、ということになります。胃腸の働きを助けてくるということは、最近のブログでお話してきましたように、身体を巡る気血の源をつくることにつながりますので、身体の基礎作りにとても大切なことになります。この冬至の時期にかぼちゃを食べる習慣があるのは、寒さで滞りがちな気血の流れや、弱まりがちになる胃腸のはたらきを助け、これからやってくる冬の寒さへの対抗策だったと思います。先人の知恵を活用するためにも、今日はかぼちゃを購入してみたらいかがでしょうか。 


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Q.鍼灸師とはどんな資格ですか?

A.鍼灸師は国家試験です。
 鍼灸師は、正確には鍼と灸に資格は別れており、「はり師免許」「きゅう師免許」を所有しているものを鍼灸師と呼びます。この免許は国家試験です。国家試験を受けるためには、専門学校に3年間通い、そのカリキュラムを修める必要があります。専門学校では解剖学や生理学、病理学、臨床医学などの勉強や東洋医学の勉強、そして鍼や灸のやり方を学ぶ実技の授業があります。このようなカリキュラムを3年間でこなしていき、学校内での実技などのテストを受け、その後に国家試験を受けることができます。そして国家試験で合格点を得た者が、「はり師」「きゅう師」の免許を持つことができます。


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気血の源は食事-食養生として⑤-楽しく食べる-

 昨日のブログでは、五官を楽しむ食事をすることが心身ともに大切であることをお話しました。
 今日はさらに食事をお友達やパートナーなど人と一緒に楽しみながらすることをお勧めいたします。そしてそのときに大切になることは、会話をすること・声を出してお話をすることです。
 友達と会うときなど、我々はよく食事を共にします。そして食事の席では様々なお話が飛び交いますが、おいしいものに舌鼓を打ちながら、いつしか心もほぐれ、言えなかった事や相談ごとなどもできる雰囲気ができることは、経験的にすでに知っていることではないでしょうか。

 声・言葉を出すということは、東洋医学的に言えば、これは「心臓」を使うことになります。東洋医学では、心臓は「君主の官」と呼ばれます。この君主とは、国を代表する象徴のような存在ですから、心臓というものはその人の能力や人柄など、その人を象徴するものと考えたらいいかと思います。ですので、会話をする、言葉を発するということは、その人自身を表現することでもありますので、自分を満たすことにつながります。このように、食事で会話をすることは、自分を満たし、気持ちをゆったりとすることにつながります。
 さらに食事というものは、脾臓と胃が主体になる活動ですが、この脾臓と胃は心臓を含めたほかの臓器に栄養を供給する役目をしておりますので、心臓をさらに助けてくれます。また、心臓は「火」に配当され、脾臓と胃は「土」に配当されていますので、この二つは火生土(火が土を生む関係)になりますので、会話をするということは食欲を増すことにもなり、さらに豊かな食事へとつながっていきます。

 映画やドラマなどでは、食卓を囲って家族みなで食事をするシーンが出てくるものですが、こういったシーンで会話もなく黙々と食べるだけのシーンになりますと、とても殺伐とした家族関係を感じたりするものです。このようなシーンと見てそのように感じてしまうのは、裏を返せば、食事のときに会話をするということが、生活を豊かにしてくれるということを表現しているもので、そのことを我々はすでに本能的にも身体で分かっているということではないでしょうか。
 食事は身体の機能だけでなく、心も豊かにしてくれるとても人間性に根付いたものだということを感じ取ってみてはいかがでしょうか・・・。



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気血の源は食事-食養生として④-五官で食べる-

 食事の大切さを食事の内容からお話しましたが、内容だけでなく、“楽しく食べること”もまたとても重要になります。動物の中でも、料理をするのは人間だけですが、世界中多くの地域でそれぞれの料理があるように、食事というものはとても多くのバリエーションがあります。このバリエーションはどうして生まれるのかというと、人間が持っている“食へのこだわり”ではないでしょうか。“食へのこだわり”とは、単純に言って、“よりおいしいものを食べたい”という願望です。その願望がどうして生まれるかという説明は、生命を維持するという食欲の部分だけでは説明できません。“よりおいしく”というモチベーションは、それだけ食事というものが豊かな文化生活の一部であるということに起因しています。それは、食事は五官を刺激するものだからではないでしょうか。
 食事はまず味覚が刺激されます。そしてそれに付随した風味がありますが、これは嗅覚を刺激します。そして、色とりどりの食材や料理の盛り付けは視覚を刺激します。食事を口に入れたときには、食感という皮膚感覚が刺激されますし、焼肉などではジューっとお肉が焼ける音などで聴覚も刺激されます。このように食事というものは、我々が持っている感覚をフルに活躍させるものだということがわかります。これだけの刺激が総動員して活発に動くのです。そしてそれは根本的には自分の生命を維持するためのものですから、食事をすると言うことは、より身体や心を豊かにするものだということが分かります。五官が豊かになるということは、東洋医学的に言えば、身体の中の五臓六腑が喜ぶということであり、それは心身ともに満たされた生活の基盤になります。
 このような視点で振り返って見ますと、最近言われる食の乱れは、このような五官への心地よい刺激が過剰になっていたり、極端に不足していることにも原因があるのではないでしょうか。時間がないので手っ取り早くサプリメントで栄養を補給したり、とりあえず甘いもので味覚を満足させてしまう、あるいはお腹を満たすためにただ単にご飯のみを食べるような食事・・・。このように、本来豊かな文化に根ざした行為であるはずの食事が、いつのころからか機能的なものとして扱われることが多くなったような気がします。
 今一度、この豊かな食事の面を見直してみたらいかがでしょうか。



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気血の源は食事-食養生として③-旬を食べる-

 東洋医学の食養生の基本は、“旬のものを食べる”ところにあります。「旬」という意味は、各月の30日を三つに分けた十日間を指し、それぞれを初旬、中旬、下旬といいます。このことから、“旬のもの”というのは、“その季節に採れるもの”のことを言います。
 最近ではハウスものや、品種の改良、また遠方や外国からの輸入品などにより、旬は乱れています。しかし旬が乱れて季節感が薄れてはおりますが、それでもやはり今でも八百屋さんやスーパーに行けば、旬のものがお店の前面に出ていますので、その光景から季節を感じることができますし、それぞれの旬を感じ取ることはできます。

 旬のものを食べるということは、その季節の身体に順応していくことです。冬は寒さから身を守る、夏は暑さによって熱が身体の中にこもらないように発熱する、というように、季節によって我々の身体は変化しているのですが、旬のものを食べていると身体はその変化にも敏感に感じることができます。これは面白いもので、たとえば味覚にも顕著に出てきます。たとえば冬の野菜の代表の一つして大根がありますが、この大根、初冬のころに味が変わります。まだ秋の気配が残るころ、暖かい初冬のときに食べる大根はあまりおいしくありませんが、ぐぐっと冷え込んだときに食べる大根はとてもおいしいものです。そして冬が進み、今頃のように冬たけなわになりますと、大根は安定したおいしさを発揮します。
 そして旬のものというのは、その野菜や食材の一番栄養状態がいい時期でもありますので、その食材が持つ栄養素を十分摂取することができます。旬の食材は、その食材が持っているエネルギーを一番発揮してくれるわけです。
 また、旬にあわせた食材を食べるということは、味覚がおいしさを感じることでもあります。味覚がおいしさを感じるということは、身体にとっても喜びであり、その喜びがまた身体への栄養につながり、そして喜びがあるところに食材への感謝にもつながるのではないでしょうか。
 このように、食養生というものは、季節の巡りと密接に関係していますので、どうかスーパーなどでよく観察してみてください。そして、旬のものを食べて、その味の変化にも敏感になってみてはいかがでしょうか。
 その昔二宮金次郎は、あるとき秋茄子を食べたときに春茄子の味がしたそうです。その茄子の味で、金次郎は飢饉が来ることを知ることができ、米の他にひえや粟などの作物をたくさん作り、飢饉に備えさせたそうです。そして金次郎の予想通りに飢饉はやってきて、蓄えていたひえや粟で飢饉をしのいだそうです。
 また、四国などで年配の患者様にお話を聞きますと、学校帰りに近所の畑でスイカを盗み取ってきたガキ大将のお話や、同じく学校帰りにきゅうりを抜いては丸かじりして帰ってきたことなどをよく話してくれますが、これはまさにその季節季節に旬の食べ物がある、そんな風景を物語っているように思います。
 八百屋さんに行ったとき、今の旬を感じてみてはいかがでしょうか。季節が伝わり、地球の巡りが伝わってくると思います・・・。

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気血の源は食事-食養生として②-バランスよく食べる-

 昨日のブログでは、身体に流れる気血が食べ物でできているとお話をしました。気血は毎日入れ替わるものですから、毎日の食事をしっかりする、つまり、コンスタントに安定した食事をすることが大切というお話をしました。
 本日は、その食事の中身のお話です。
 問診をしますと、「毎日食事はしています。おいしく食べています。」という方が多いです。しかし、その内容を尋ねてみると、インスタントものや、果物しか食べない、おにぎりのようなものしか食べない、という方もよくいらっしゃいます。このような食事の状況は、身体にも現れますが、それは皮膚の艶(つや)や張り、筋肉の状態などに出てきます。せっかく食事をしていても、中身が伴っておりませんと、その食事は身体にとっていい状態をもたらしません。
 では、その食事の中身はどんなものがいいのか?と申しますと、これは“たんぱく質を中心にしてバランスよく食べる”ということになります。
 我々の身体はほとんどたんぱく質でできています。皮膚や筋肉をはじめとして、我々の身体はたんぱく質で成り立っています。ご飯や麺類などの炭水化物は、エネルギーになりますが、身体を作る材料にはなりません。このような理由から、まずはたんぱく質を中心にした食事にしていただきたいと思います。
 たんぱく質も植物性と動物性があります。植物性はお豆のようなもので、動物性は魚とお肉に別れます。これは、どれが悪くて、どれがいいというものではなく、どれもバランスよく食べることが大切です。魚にはDHAなど頭にいい栄養素も含まれています。お肉は身体に活気をつけてくれますし、大豆は身体を優しくしてくれるたんぱく質といえます。このように、たんぱく質にもいろいろな種類がありますので、様々な状態で身体に取り入れることが大切です。あまり難しく考えすぎず、今日はお肉が多すぎたから、明日はお魚にしよう、というように、毎日の食事に変化をつける、そんな簡単なことからはじめてみるといいかと思います。
 食事は身体を作る基本です。そして食事が満たされると、気持ちも豊かになります。楽しみながら、食養生をしてくださいませ。



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気血の源は食事-食養生として①-コンスタントに食べる-

 東洋医学では、身体の中を巡るものとして、大きくは気(き)と血(けつ)という2つがあると考えています。
 気というものは身体を動かす動力、そして血は身体の隅々に栄養を送る船のようなものと考えると分かりやすいと思いますが、この気と血が常に身体を巡ることが、生命活動とも言えます。そして生命活動が続くということは、気と血が常日頃代謝されているということで、この気血の代謝により、我々の身体は古くなった気血を、常に新しい気血に入れ替えることができます。
 身体を巡る気血を正常に保つということは、この代謝を常に整えておくことといえます。
 気と血の源は、我々が食べる飲食物です。気血の材料はともに食事にあります。
 ということは、食事をしっかり食べるということは、身体を巡る気血を整えることにつながり、それは我々の体の基礎を作るということにつながります。このようなことからも、東洋医学では「医食同源」の思想が生まれるわけです。
 気血は常に毎日代謝されるものですから、食事で補わなくてはなりません。その補いは、今日食べたから明日はいい、というものではなく、常にコンスタントにしっかりとる必要があります。
 当院では食事のこともお話しますが、身体の基本は食事ですので、どうか耳を傾けて少しづつでも実行していただきたく思います。


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食事について

 10月の半ばあたりから院内に掲示板を設けておりますが、10月、11月の掲示板にはそれぞれ豆もやし、レンコンについて書きました。食事は毎日のことなので、患者様の関心も高く、興味をもって読んでいただいております。食事は心身ともに基本となるものなので、少しブログでも連続して書いてみようと思います。東洋医学と食事の関係が見えてくるようにしていきたいと思います。


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ミシシッピー・ジョン・ハート

キング・オブ・ザ・ブルース(4) キング・オブ・ザ・ブルース(4)
ミシシッピー・ジョン・ハート (1992/05/10)
ブルース・インターアクションズ
このアルバムの詳細を見る


 最近クリスマスのCDの合間に、ミシシッピー・ジョン・ハートのブルースをかけています。他にもPPM(ピーター・ポール&マリー)なども入れていますが、今日はミシシッピー・ジョン・ハートをぜひ紹介したいです。

 このミシシッピー・ジョン・ハートのブルースは、とにかく“粋(いき)”という言葉が似合います。この日本語の「粋」という言葉を英語でなんと訳すのか分かりません。また、英語にそのような語感、雰囲気を持つ言葉があるのかどうかも分かりません。しかし、とにかく日本語の“粋”という言葉がぴったりなのです。

 ミシシッピー・ジョン・ハートを始めて知ったのは、ギターの教則ビデオでした。ステファン・グロスマンという人が出している「カントリー・ブルース・ギター」というビデオの中でした。ラグタイム、カントリー・ブルースといったジャンルの曲の弾き方を学べるビデオです。
 この教則ビデオの中で、ステファン・グロスマンが何人かのギターリストの映像を紹介してくれます。そのうちの一人がミシシッピー・ジョン・ハートでした。
 映像のミシシッピー・ジョン・ハートは70歳くらいではないかと思いますが、彼のスリー・フィンガーはとてもきれいで、気負いが全く感じられないほど自然体の中で弾いていました。そしてしゃがれた声にも味があります。画面からは彼が生きてきた生き様全てが現れているようでした。

 ミシシッピー・ジョン・ハートの奏でるブルースは、ラグタイムやカントリー・フォークに近く、ブルースといいながらとても軽快で親しみやすいスリーフィンガーです。その軽快さと彼のしゃがれた声、そして飄々とした表情が、なんとも絶妙に“粋”であり、それがそのままブルースとなっています。専門的なことは分かりませんが、この“粋”の世界を聴いていると、さまざまなことを感じ、いつしか気持ちが安らぐのでした・・・。

(関連情報)
□ ミシシッピー・ジョン・ハートについて

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夫婦の絆

 四国出張では一件ご老人夫婦の家へ往診します。
 そこではまず旦那さんのほうが治療を受けます。この方には本人のご要望により、しょうが灸と呼ばれるものをしています。背部や腹部をやっていきますので、時間がかかります。
 治療をしているとき、決まってしばらくすると灸をしているところに奥様がやってきて、
「何かしてほしいことあるん?」と旦那さんの様子を伺いに来ます。
そして旦那さんは決まって、
「ないん。」と答えます。
奥さんは
「この人にはもっとあっついお灸をしとってや~。」ということもしばしばですが、そんなとき旦那さんは、笑って答えます。
 旦那さんは無口な昔気質の方ですが、奥さんの優しさをよく知っているのだと、そのときの雰囲気で伝わってきます。

 この旦那さんは、若いときは夜も昼もなく肉体労働をして家族を支えた方です。
 あるとき車で送ってもらったときに、私は旦那さんと二人になりました。そして私は旦那さんに、
「それだけ働いたのは、やはり奥さんの生活を楽にしてあげたかったからですか?」と尋ねました。
すると旦那さんは、にやっと笑って嬉しそうにしましたが、言葉は発しませんでした。言葉はなくとも、その笑顔に、奥さんへの感謝と夫婦の絆を感じました。


※ 「患者様との会話から」は、必ず患者様からブログ掲載の許可をいただいて書いております。


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『サマー・タイムマシン・ブルース』

サマータイムマシン・ブルース コレクターズ・エディション サマータイムマシン・ブルース コレクターズ・エディション
瑛太 (2006/02/24)
ポニーキャニオン

この映画の詳細を見る

 四国出張の夜、今回は時間があったのでDVDを借りてみました。借りたものはこの『サマー・タイムマシン・ブルース』でした。
 大学のSF研究会の部室の冷房のリモコンが、部員の失態で壊れしまう。そのリモコンをどうしようと思っているところへ、未来からタイムマシンに乗った未来のSF研究会の部員が尋ねてくる。そしてそのタイムマシンを使って、リモコンが壊れる一日前へタイムスリップをし、壊れる前のリモコンを取りに行くことを計画する・・・。物語はこのような感じで進んでいく。SFと青春時代、そして暑い夏の時間が交錯する映画です。

 この映画を観ていて、どこかで見たことがあるな~という風景が出てきます。五重塔が出てきたり、お遍路さんが出てきたり・・・。お遍路さんが出てきた時点でこれが四国だと分かり、そして舞台となる部室の近くにそびえる山は、丸亀の讃岐富士、五重塔と商店街は善通寺ということが観ているうちに分かってきました。四国に出張しているときに四国で撮影された映画を観るということは、これも何かの縁なのかなと思いました。
 タイムマシンという未知で夢のような世界の道具を使いながらも、その目的は部室のリモコンを取り戻す、というそのギャップが青春らしい映画です。少しテンションが高い映画ですが、讃岐富士や善通寺市の町並みを観るのも楽しい映画です。最後は少し“ブルース”な終わり方です・・・。

【作品データ】
出演: 瑛太, 上野樹里, 与座嘉秋, 川岡大次郎, ムロツヨシ
監督: 本広克行
時間: 107 分


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バスを降りて

 四国へのバスを乗り継ぎ、出張地へやってきました。
 今年の12月は、昨年に比べるとじゃっかん暖かい。いつもこの季節、この朝の時間帯はとても寒くて吐く息も白くなります。しかし今年はひんやりとするものの、まだ身体をぶるぶると震わせるほどでもありません。
 バスを降りて、階段を下りるところで、つたの葉っぱが赤く染まっているのを見つけました。とてもきれいで思わず見とれてしまいました。

tutakouyou.jpg


先月の四国は紅葉はそれほどではありませんでしたが、今回はとてもきれいな紅葉になっていました。故郷の箱根とはまた違った意味で、きれいな山の色でした。


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ふらふら みつばち

 今日は四国へ出発の日。夜行バスで四国へ向かう。その夜行バスの出発前に、友達と忘年会をします。大学時代にバイトしていたバイト先の仲間です。いまだにつながっているのが不思議なくらいですが、今日はまた久しぶりに会う仲間もやってきます。

 その仲間の一人が童話作家をしております。バイトをしているときはまだ童話作家を目指して奮闘中の友達でしたが、念願かなって童話作家になることができました。バイト先知り合って10年以上が経ちますが、彼の信念に脱帽です。
 今年出た彼の作品が、この『ふらふら みつばち』です。

mitubati.jpg

 彼が書いた童話に、かわいい絵がついています。童話らしいちょっとした楽しい仕掛けもありますので、とてもなごやかに、そして子供たちの想像力を豊かにしてくれるものになっていると思います。当院には小児鍼を受けに来る子供の患者さんもおりますので、この本もラックに入れておりますが、お子様皆さんに好評のようです。また意外にも大人の患者様も手にして読んでいるところを拝見しますが、その姿を観ておりますと、童話の世界は年齢問わずに何かを引き出す世界なのかなと思ったりもします。
 残念ながらこの本は出版社から直接各幼稚園・保育園へ配られるものらしいので、アマゾンでは出てきませんでした。しかし、書店で注文されたら入手はまだできるそうなので、お尋ねください。
 
 次回の彼の作品が出来上がるのがまた楽しみです・・・。

(関連情報)
□ うえきまさのぶ童話の部屋
□ チャイルド本社
□ ピンポイント・ギャラリー


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『隅田川渡舟図』 鳥文斎栄之

 今年10月31日のブログに、東京江戸博物館で開催されていた『肉筆浮世絵展』で葛飾北斎の娘の応為の絵を観て来たと書きました。その日からだいぶ日が経ちましたが、今回は同じくそのときに観てとりこになった鳥文斎栄之(ちょうぶんさいえいし)の『隅田川渡舟図』をご紹介します。

 この鳥文斎栄之の名前は、私は全く知らなかったのですが、調べてみると浮世絵の世界では大物の一人で、自分の浅はかさを思い知りました。
 鳥文斎栄之は1756~1829という時代を生きた絵師で、当初は絵を狩野家の栄川院典信に学んだそうで、将軍に仕えているときに10代将軍家治より栄之の名前を与えられたそうです。そして喜多川歌麿のライバルとして活躍し、その二人と鳥居清長を加えて三大美人絵師と称されているそうです。何点か栄之の作品が出ておりましたが、どれも際立って絵筆のうまさと華やかさを感じるものでした。

eishi.jpg

 私が立ち止まったこの『隅田川渡舟図』。
 どことなく優美な、そして同時に幽玄なものを感じさせます。美人画の巨匠らしく、美人画はとても丁寧なタッチで書かれています。そして傘を持っている姿や、行く先を指差す姿など、その立ち居振る舞いも申し分ないものが表現されています。
 しかし、きれいに着色されているのはこの美人画だけです。舟に同乗している人も、そして向こう側にある島の景色も、着色どころか、水墨画のような墨の濃淡だけで書かれたようで、美人画の優美さと、周りの地味さが好対照な印象があります。
 そして傘を持って立っている女性の後ろのところをご覧になってください。
eishi2.jpg

 小僧さんのような、お坊さんのような姿が書かれています。そしてその横には法螺貝を持った山伏の絵が。前者の小僧さんですが、私にはどうみてもお地蔵さんにしか見えません。そして山伏もまたこの時代を生きる異界の人であり、美人画の題材としては全くもって不釣合いのような人ではないでしょうか。
 私はこの二つの世界の対比を見たとき、ひょっとしたらこれはあの世行きの舟なのではないか?とも思いました。三途の川とまでは言いたくないのですが、舟の向こうに見える幽かな陸地は、あの世の世界ではないでしょうか。そして同乗している人々は、その世界を行ったりきたりする異界の人たちであり、ひょっとしたら美人画の前に座るお年よりは、寿老人、福禄寿といった神様なのかもしれないと・・・。
 そんなことを感じながら、しばらく立ち止まったまま、私は浮世絵の世界に埋没していました。そしてふと気がついたとき、私はこの現実に戻っていたのでした・・・。


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鍼灸を癒しスポットに

 こんにちは、ホシくるでーす
 すっかり寒くなりました~。カゼなどひかれていませんか
 カゼが流行りだすこの季節なので、最近ではカゼ予防のハーブティーもお出ししています。

 先日、“男性の癒しスポット”について考えてみました。
 ・・・・・・・・。
 ・・・・・・・・・・・。
 少ない・・・・。

 そう言われてみれば女性にとっての癒しスポットはもう当たり前のように沢山の選択肢がありますよね・・・・。例えばそこが女性専用施設ではないにしても、男性にとって入ってみたいけれど入りにくい・・・・みたいな場所が比較的多いのではないでしょうか
 身体を動かして発散するとはまた別の、本当の癒し空間は少ないようですね。
 なぜそのような話になったかというと、最近男性の患者様がとても増えているということです。desk workのサラリーマンの方や営業マンとして働かれている方などなどお仕事の疲れを取りにいらしている方がとても増えたように思います。
 鍼灸を新たな癒し空間としての選択肢に入れてみることに大賛成な思いです。
 入れてみてはいかがでしょうか


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akariumはじまりました。

 表参道の新しいイルミネーション、『表参道akarium』が昨夜から始まりました。仕事を終えて通りに出てみて今日から始まっていることに気がつきました。派手さはありませんが、行灯(あんどん)のような、提灯のような日本のテイスト感がある暖かい感じがします。
 表参道の並木通りのお店が開店しているときは、ショーウィンドウの明かりとあいまって道がとても明るくなっていました。そしてショーウィンドウの明かりが落ちた後は、このakariumの明かりがボーっと立ち並び素敵な雰囲気が出ていました。
 これからこの明かりが表参道の夜を演出し、寒い冬の夜を暖めてくれます。

akarium.jpg


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ろくぶて

 今年の11月の頭のころだったでしょうか。師匠のところへ遊びにいきました。師匠はちょうど散歩に出るところでして、先に散歩に行って来るのでここで待っててくれとおっしゃいました。
 師匠は散歩に出る身支度を済ませ、さて外に出ようかと玄関に向かったときです。玄関に向かう廊下の途中で、
「ああそうだ、ろくぶて、ろくぶて・・・。」と言って玄関から再び部屋へと戻ってきました。そしてごそごそと引き出しを捜し、目的のものを手にしながら、
「あんたこれなんだか知ってる?ろくぶて、っていうんだよ。」と冗談を言いながら、手袋を私に見せてくれました。11月に入ったとはいえ、まだ暖かいときで、手袋はあまりにも過剰すぎるなと安易に私は思いました。
 しかし、そのあと師匠はこう言ったのです・・・。
「鍼灸師って言うのはね、手が命なんだからいつも手袋くらいは持ってないといけないよ。あんた持ってる?持ってないでしょ?まだまだあんも甘いなー。」と・・・。
 私は手袋なんてここ何年もしたことがありませんでした。鍼灸師になり、手を使う作業やスポーツなどには気をつけていましたが、手袋を日常用意しておくことなんて、全く気がつきませんでした。
 玄関から散歩に出て行く師匠の後姿。そして手には手袋。私は師匠のそんな姿を観ながら、反省をしながら直立して師匠を見つめておりました。


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ポカポカhourのお客様

 こんにちは ホシくるです
 今日は昼休みのお客様()についてお話します。
 それは先日のお話・・・。
 12月に入ったばかりの1日の日です。寒さも本格的になり、久々の晴れ
 お昼の時のほんの数時間だけのポカポカhourに訪れたお客様です。
 太陽で明るくなった診療室の窓、緑のロールスクリーンに映ったこのシルエット
 あまりの美しさに“ハッ”としました。ホントに美しい

nekokage.jpg

です・・・・。
塀の上にのぼって日向ぼっこの猫chanでした。
あまりにジャストなポジションで思わずパチリ
そして何よりすごく絵になるナル何を考えているのかな~って。
猫chanも束の間のポカポカhourを喜んでいるのだと心からwelcomeなお客様でした。



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鍼灸への二つの誤解

 鍼灸医療に対して、一般的な方が持つイメージや期待はどのようなものがあるのでしょうか?鍼灸医療に携わる当事者として、また他の同業者がなさている方向性を見ていてときどき思うことがあります。
 鍼灸医療に対して一般の方が持っている期待や興味をそそる内容は、不思議なもので、最も安易なものを求める方向と、最も神秘的な方向を求める対立する二極があるように思います。二極のうち一方は、先日このブログでお話したてい鍼のお話や、ツボ療法のように、“誰でもできる”、“家庭でできる”ような簡単で気軽なものを安易に求める方向。そしてその対極には“奇跡が起きる鍼治療”、“何でも治る名人の治療”のような、ごく限られた人が持っている魔法のような神秘性を期待する方向があるように思います。
 つまり、自分でできる簡単な方法を求める一方で、自分ではできない神秘的で不思議力を求める両極の期待・・・。
 しかしながら、どちらの方向も極端すぎますし、それは東洋医学や鍼灸療法への正当な評価を妨げているように思います。正当な評価が妨げられているということは、一般の人が鍼灸療法の恩恵から遠のいていることになると危惧しています。

 私は意識してこのブログやホームページに、一般の方には理解しがたい難しい内容を時には含めております。それはまず一つに、東洋医学にもしっかりとした学問体系があることを知っていただき、安易にツボだけを押すものではないということを伝えたいと思っております。またそして、東洋医学はその学問体系を背景とした確固たる医療であり、決して特殊な能力で行う神秘的で特別なものではないということを伝えたいからです。ですので、その奥深さを知っていただくためには、多少小難しい話にもお付き合いをしていただく必要もあるのです。

 当院が施術する本治法は、東洋医学・鍼灸の源流です。東洋医学の源流の灯を消すことなく、現代にも活かしていきたいと思っています。古医書医学という鍼灸の源流が、2000年を経ても輝きを失わずに存在していること、そして現にそれで治療ができるという事実があることは確かに奇跡に近く、神秘的な様相を持っています。しかし、それを神秘的なものとして論外としてしまっては、古医書を読み解くことを怠たることになり、鍼灸の源流にたどり着くことはできません。そして安易にこのツボはここに効くからという俗説だけで鍼をしていては、この人類の智慧を現在に活かすことはできません。古医書を読みこなしながら学問と臨床(技術)の研鑽を通して到達できるものなのです。
 このブログを通して、この古医書という人類の遺産を受け継いできたたくさんの医家が歴史上存在していた、その息遣いを感じてほしいと思っています。
 
 繰り返しになりますが、東洋医学・鍼灸療法は、“ツボを押したら治ります”とか、“家庭でできる”というほど甘くはなく、また、ある一部の特殊な能力を持った名人と呼ばれる人だけが所有する神秘的なものでもありません。2000年の鍼灸の歴史の中で培われた学問と臨床(技術)を通し、研鑽を積んでいってようやくわかってくる奥が深い世界です。テレビや雑誌ではしきりに東洋医学や鍼灸が最近取り上げられていますが、しっかりとした証拠(エビデンス)をもって結果が出てくるれっきとした医療であることをお忘れなきようお願いいたします。
 どうかこのブログをお読みの方、このブログに何かの縁で触れた方には、鍼灸医療に対する誤解を少しでも解いていってほしいと思います。



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生兵法はケガの元

 最近治療院で患者さまに、「てい鍼(ていしん)てなんですか?」と何回か聞かれました。そしてさらに何度か電話でてい鍼についての問い合わせがありました。当院のブログやホームページをご覧になってのことかと思いきや、どうやら最近テレビでてい鍼が紹介されたということです。私はその番組の中身を見ていないので何とも言えないのですが、どうやら“家庭でできるてい鍼療法”のようなものだったのでしょうか。
 ある問い合わせの方には、「てい鍼でこすれば凝りが平らになるんでしょ?病気も治るんでしょ?」と聞かれました。
 この問い合わせを聞いてなんともメディアの力は恐ろしいと思ったのですが、専門家の立場から言えば、そんな簡単に病気が治ることはありません。また、凝りというのも東洋医学では“津液(しんえき)の滞り”として捉え、その津液というのものが何であるのか、そしてどうやったらその滞りを動かすことができるのかを追求しなくては、効果もなかなか出ませんし、それはプロである鍼灸師が患者様の身体を診て、実際の治療に結び付けてこそできることなのです。ですので、てい鍼でこすったら平らになるほど簡単なわけではありません。逆に、このような安易な方法をしておりますと、凝りを助長したりすることも多々あります。
 またテレビではツボの話もよく出てきますが、ツボというものは生きていますので、効くツボ効かないツボが常に変わりますので、生きているつぼを探すことができなければ、ツボを押すだけでは全く効果はありません。そしてさらにツボの怖いのは、刺激をしてはいけないツボを刺激しますと、かえって体調を崩すことも少なくないということです。
 「生兵法はケガの元」という言葉がありますが、安易にやっていると、ケガどころか病気の元を作ることにもなりかねません。間違ったツボを平気で押して、なんとなく良くなったと錯覚しないように気をつけてください。

 鍼灸も医療の一つです。病院で薬いただくときしっかりと飲み方を教えてもらうように、てい鍼も医療器具ですから、どうしても自宅でてい鍼を試してみたい方がおりましたら、どうかお近くの鍼灸院をお訪ねになって、使い方や注意をしっかりと聞いておくことをお勧めいたします。

※ この文章は、てい鍼の効果を否定するものではありません。てい鍼は使い方を間違えなければ効果を発揮する優れたものに変わりはありません。

※ 子供、赤ちゃんなどにはこのてい鍼がとても効果を発揮します。また、親子でのスキンシップは安心感も加わり、効果が出やすいので、親子間などでの自宅でのてい鍼の使用については当院での指導の下、お勧めをしています。

(関連情報)
□ 治療に使用する器具について
□ 小児鍼について
□ Q.そちらの治療では、刺さない針(てい鍼)も使用していますか?



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