鍼をする時の姿勢
2006 / 10 / 04 ( Wed )
 鍼を刺すときは、無造作に手を出して刺しているわけではありません。ツボというのは不思議なもので、鍼をする治療者の姿勢によって効果の出方がぜんぜん違うものです。
 特に表参道・青山・源保堂鍼灸院が施術する本治法は、繊細であるため、その姿勢に注意しながら鍼をします。そしてこの姿勢は、古医書の記述に則っているものであります。
 本治法をする時は、「五行穴(ごぎょうけつ)」というものを使用しますが、この五行穴にはそれぞれ立つ位置が決まっています。そしてそのときの手のもっていきかたなど、どれにも“正しい姿勢”というものがあります。また、鍼をする時の鍼を支える左手は押し手、鍼を持って入れるほうの右手を刺してと言いますが、この左手はできるだけ満月に近いように丸くつくりますが、この押し手の丸さがあるかないかで、鍼が痛くなる痛くならないの差が出てきます。この押し手と刺し手の作り方も『難経』という古医書に記されています。
 そして、鍼をする時ですが、このときはできるだけ手元を見ることがないようにします。それは、鍼をすると瞬間的に身体が変わったり、顔色が変わったりしますので、その身体の変化を捉えるために、治療者は患者さんの顔やお腹の呼吸など全てを見渡して鍼をしています。
 このように、姿勢もまた銀の鍼を効果的に運用する大切な要素となります。一つ一つの動きの中に、しっかりと古医書の思想や学問が生きているわけです。


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